成川ジローの愛すべき○○ブログ(ネタバレあり)

管理人である成川ジローが愛すべき映画やアニメを格闘技、プロレスに絡めたりもして語るブログ。

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天使の眼、野獣の街

 香港映画はやはり良い。香港ノワールはやはり良い。結構新しい香港ノワールを見て、素直にそう思いました。


邦題『天使の眼、野獣の街』
原題『跟蹤 EYE IN THE SKY』英題『EYE IN THE SKY』
2007/香港/90分
監督 ヤウ・ナウホイ
出演 サイモン・ヤム、レオン・カーフェイ、ケント・ツイ、マギー・シュー、ラム・シュー

天使の目


 香港警察刑事情報課・監視班に所属する事が決まった新人女性捜査官が、事件を通して成長していく話。

 タイトルの意味は、天上の目。全ての見逃す事の無い目という事だろう。監視班の捜査官に求められる能力だが、その把握能力と言う点においては主人公やその上司だけでなく強盗団のリーダーも持っている。神の視点=見ている側の自分らの視点と言う意味も含んでいるかもしれない。

 監督はヤウ・ナウホイで、ジョニー・トー監督の下で脚本とかやってた人。ジョニー・トーも制作として参加していて、役者もいつものジョニー・トー組の人たち。だから一見いつものジョニー・トー作品に見えるが、この映画は一味違う。ヤウ・ナウホイは見事ジョニー・トーの二番煎じとならずに自らの色に作品を仕上げた。ジョニー・トーには撮れない作品となった。

 主人公の女性捜査官の成長物語と言うのが、ジョニー・トーとはまず大きく違う。主人公の上司にサイモン・ヤム、犯罪者達のリーダーにレオン・カーフェイを配置して、お互いにとても優れた能力を持っていて対決すると言うところまではマイケル・マン監督の『HEAT』のロバート・デ・ニーロとアル・パチーノのようだった。ってかジョニー・トーだったらおそらくそのまんまにするだろう。ジョニー・トー版の『HEAT』。それはそれで面白そうだから見たいんだけども、今回はその真ん中に新人女性捜査官を配置して主人公にすることによって新鮮さが出て男臭くなくなり、おそらく一般受けもするような爽やかさが出てジョニー・トーの色からの脱却ができていた。

 その主人公の新人女性捜査官、子豚(コードネーム)。ケント・ツイ。

ケント

 応援したくなる良い子。なんでも映画初出演とか。大ベテランのサイモン・ヤムとレオン・カーフェイに挟まれる辺り、役柄と立場が一緒だ。美人とは思えないけど、可愛さはある。初々しさもある。「子豚」と言うコードネームは合っていると思う笑


 上司で監視班のリーダー、犬頭(コードネーム)。サイモン・ヤム。

サイモン1

 初っ端から寝てました笑 『スリ』も『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』でもとても良い演技をしていたけど、今回は特に良かった。今まで見てきた中で一番良かったように思えた。

サイモン2

 ちょっと太って、一見ただのおっさんにしか見えないんだけど、実はキレ者。そして超良い人。優しい。今回のヤムヤムは上司にしたい人No.1です。


 対する強盗団の影のリーダー。レオン・カーフェイ。

レオン1

 この人も素晴らしかった。犬頭と互角以上の実力を持つリーダー。この人は一見静かなんだけど、キレたときの狂気が凄い。上のような抑えた演技をしているかと思ったら

レオン2

 この顔。こんな狂気のこもった演技もできる。撮り方もよかったんだけど、内に秘めた狂気と言うかね、今回良すぎた。『エレクション』みたいに常にがなりたててるよりもよっぽど迫力がある。
 この二人が良すぎたせいで、ケント・ツイが頑張ってジョニー・トーには無いヤウ・ナウホイワールドを作り上げているんだけど、『HEAT』のようにこの二人の対決の方をメインに持ってきて欲しかったと思ってしまう。二人にガンガン戦って欲しかったと思ってしまう。ジョニー・トーだったらそうしてるだろうなとも思うしね(^^;


 そして脇を固めるのはやっぱりこの人、ファットマンと呼ばれる強盗団の一人。ラム・シュー。

ラム1

 この人今回登場時(上の画像)に団子みたいの食ってて、人がチキン食べてるのを見てるかと思えば自分もチキンを買って食い始めて、強盗団が仲間割れしてレオン・カーフェイがキレた演技を見せるときもラム・シューは喧嘩に巻き込まれて鍋がこぼれないように鍋を確保して下がる。

ラム2

 そしてお縄になるシーンでさえ何か食ってる。
  
ラム3

 これはもう天晴れとしか言い様が無い!!笑 王道ですけど、お見事なラム・シューの使い方でした。ここら辺はジョニー・トー譲りだわwww


 監視班を含めた捜査官たちのトップにはマギー・シュー。

マギー

 ちょっときつそうに見えるけど実はかなり良い上司。『PTU』のときと何ら変わってない気がするのは気のせいだろうかwww香港では男の上司には「Yes, Sir」、女の上司には「Yes, Madam」と言うみたいなんだけど、この作品で「Yes, Madam」言われまくってるマギー・シューを見てると、そういえばなんで『ブレイキング・ニュース』ではマギー・シューを主人公に使わなかったんだろうと思う。合いすぎてるんだが。


 あとは捜査官チームの人たちと強盗団グループの人たち。

サイモンチーム
レオンチーム

 この画像じゃわかりにくいけど、なんかどっかで見たような気がする人たちと言うか、ジョニー・トー映画の脇を固めてる人たちと言うか、だいたいがいつもの人たちでした(^^;


 撮り方は『ハート・ロッカー』のような、カメラを揺らし、ズームと引きを多用して臨場感を出すやり方をしていて迫力と緊張感は確かにあるんだけど、少しあざとい気もした。あと銃撃戦はもっと派手にやって欲しかった。頭脳戦はがっちり描けてて楽しいんだけど、銃撃戦があっさりと言うか、柔い。ヤウ・ナウホイにはそこが足りないと思う。女の子の成長をメインにおいてしまったから仕方ないのかもしれないが、やっぱりガンガン銃撃戦はやって欲しかったし、サイモン・ヤムとレオン・カーフェイの直接対決もそれまでの緊張感とかを爆発させるくらいド派手にやってほしかった。。。
 個人の好みの問題だけど、最初に書いたとおり新人女性捜査官をメインに据えつるのも良いんだけど、さらにサイモン・ヤムとレオン・カーフェイの男の戦いをしっかりガツンと描いてくれたら五つ星あげても良かった。求めてたのがそういうモノだったから、予想外の良さだったんだけども。あと銃撃戦もしっかりね。あと10分くらい伸ばしても良いでしょ。

 まぁ「男臭い」と香港ノワールをちょっと苦手としている人にもおススメできる香港ノワール映画でした。これはこれで本当に良いのです。傑作。ヤウ・ナウホイ監督にはジョニー・トーの二番煎じとはならずにこれからも自分の色で香港ノワールを撮っていってほしい。



愛すべき名場面
○オープニング。
○強盗団の仲間割れの喧嘩~ラム・シューの鍋確保~レオン・カーフェイの狂気~女性の着替えが見えて仲直り笑
○サイモン・ヤムの小話。
○監視班の追跡シーン全般。
○レオン・カーフェイがケント・ツイに詰め寄るシーン。
○ラム・シューが逮捕されるシーン。

愛すべき名台詞
○犬の機会均等の小話
○クソ!

評価
★★★★☆
(★五つが最高。☆は0,5点)

予告編↓


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(2010/06/02)
レオン・カーファイサイモン・ヤム

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P.S.
予告編にあるこの宗教の格言みたいの

予告編だけ?

本編に無かった気がするんだが……。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2010/07/01(木) 21:11:02|
  2. 映画-香港
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

この子豚は正解だった。野獣づくしの中ですっごく爽やかな存在だ(ゴローちゃん風に)

ヤムヤムVSカーフェイはエレクションでもうやっているんだから(権力闘争だけど)我慢しなさい!
個人的にはヤムヤム最高、カーフェイはエレクションの狂犬みたいな役柄の方が好きかな
マギー・シューもトー組ではなんかもう役柄固定化されてるよね

ハートロッカーみたいな「お仕事映画」で香港のポリスアクションものによく出てくる監視班を題材にしたのは香港映画好きとしては胸が熱くなるな

オープニングからしてブラボーで、ちょっと隙のない完成度の高さを誇る映画だと思う。映像も十分に効果的だし音楽も個人的に好み
香港映画って突出して凄いところがある反面ダメダメな部分も目立つ映画が多い印象だけどこの映画は手堅い。幅広い層に受け入れられる素地を持っている貴重な作品なので香港映画布教には格好の素材だな
今更だけどこのブログ、普通の映画ブログよりも明らかに香港度が高いw
  1. 2010/07/01(木) 22:19:59 |
  2. URL |
  3. かと #-
  4. [ 編集 ]

しまったサイモン・ヤムとレオン・カーフェイでエレクションが被ってしまった。

 確かにいつもの野獣臭い男達の中で本当に爽やかな存在感で居てくれました。これから出てくる女優なんでしょうか?頑張ってほしいです。

 だってー、エレクションは権力闘争だしー、ナイフでめちゃ痛そうだしー、やっぱ拳銃持って対決してくれないと不満なわけですよ!!このヤムヤム本当に良いですよね!レオン・カーフェイはあのすぐに感情出しちゃう怖いおじさん的な感じより、こっちの方が個人的には好きですね。あっちはヒステリー起こしてるように見えちゃう笑
 マギー・シューはジョニー・トーの元で警官以外の役をやる事あるんでしょうかね?一回くらい主役で見てみたい気もしますが……。

 今回の監視班は良いチョイスだったと思います。職人芸的な仕事ですし、こういうの上手く作れる辺りヤウ・ナウホイもジョニー・トーも監督力が優れてるんだろうなと思います。

 完成度が高い=癖が弱いってなりがちなんですけど、この映画どっちも高いレベルに保ってますよね。香港映画苦手でも好きでもこの映画は面白い。素晴らしい仕事です。

 このブログの左を見てください!香港映画も邦画も洋画も今のところレビューの数では拮抗してますぜ!!ただ、自分が好きだからレビューが長くなって目立つだけです!!まぁあとは、基本的香港映画レビューしてもその映画見てる人がかとさんくらいしかいないからかとさんしかコメントができないっていう罠笑
  1. 2010/07/04(日) 18:39:13 |
  2. URL |
  3. 成川ジロー #-
  4. [ 編集 ]

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暴力は嫌い。
お酒も嫌い。
女性に弱い。
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誠意はある。

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