成川ジローの愛すべき○○ブログ(ネタバレあり)

管理人である成川ジローが愛すべき映画やアニメを格闘技、プロレスに絡めたりもして語るブログ。

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ザ・ミッション 非情の掟

 いまはまだレビュー記事の数が洋画が多いけど、ここに是非とも書き残したいと思っている作品には香港映画が多い。こうやって書こうとすると改めて自分が香港映画が好きなんだなって思う。香港映画の全てが好きなわけじゃないし、見てない作品もたくさんあるけど、香港映画というものが今の自分を形成する数%の要素になっていることは確かだ。今回書く作品は、そんな香港映画の旨み成分を凝縮した作品だと自分は思っている。


邦題『ザ・ミッション 非情の掟』
原題『THE MISSION/鎗火』
1999/香港/81分
監督 ジョニー・トー
出演 アンソニー・ウォン、フランシス・ン、ジャッキー・ロイ、ロイ・チョン、ラム・シュー、サイモン・ヤム、エディー・コー、ウォン・ティンラム、佐藤佳次

パッケージ

 まあこんな味の素みたいな旨み成分はフィルムノワールに限ったことだと思うけどね。でも、ジョン・ウー、ジョニー・トー、二大先生御両人のおかげで、香港ノワールはアメリカのノワールものや日本のもの(ヤクザ映画とかかな)、フレンチノワールですらかなわない男臭さがある。自分が特殊なのかな……『ゴッドファーザー』とかよりも香港ノワールの方が全然楽しめる。旨みがある。臭いがある。ボンクラたちがそこにいる!このザミッションに不器用な生き方しかできない愛すべきボンクラたちがいる!

 とある組織のボスが命を狙われる事件が発生し、命は助かったものの犯人がわからず、誰が裏切り者かもわからない。そこで組織はボスのボディガードのために既に黒社会から足を洗っていた凄腕や、街で腕が立つと評判の男たちに声をかける。こうして5人の男が集められ、男たちは最初は噛み合わなかったり喧嘩をしたりしながらも、次第に深い絆で結ばれていく。
 というあらすじ。もしかしたらこういうあらすじは結構あるのかもしれない。男たちを集めて戦うってのは『七人の侍』モノですよね。そういえばこの映画の最初のオープニングロール(ロールじゃないけど)は黒澤明に敬意を払って字体を真似ているらしい。

ジョニートー

 この漢字がジョニー・トー監督を示します。確かに『七人の侍』も最初こんな感じで紹介して、バックには太鼓の音が鳴り響いていた気がする……この映画の場合はなんともチープな感じがするけどすぐに覚えてしまうテーマ曲が流れる。

主演

 主演は右からアンソニー・ウォン。フランシス・ン。ジャッキー・ロイ。ロイ・チョン。ラム・シュー。
 友情出演は右からサイモン・ヤム、エディ・コー(コウ・ホン)、ウォン・ティンラム。
 しょっちゅう見る気がするから大体覚えてきた。ただし、ジャッキーとか、フランシスとか、アンソニーとか、エディーとか、英語名なのでこの漢字でそう読むわけではありません。成龍と書いてジャッキー・チェンのことですが、成龍という漢字がジャッキー・チェンと発音するわけじゃないんですね。

日本人

 右から二番目は日本人ですね。佐藤の藤の字が中国語字体になってますけど、佐藤佳次さん。

殺し屋

 この人だと思う。腕利きの殺し屋っぽい。『ヒーロー・ネバー・ダイ』にも出てたけど、日本じゃ活躍してない俳優。香港専門なのかな?


 とにかく、集められたその男たちが主人公なんだが、こいつらがめちゃくちゃかっこいいんだよ。本当に。

 ボスやその弟からも信頼されているっぽいリーダー格の男、グヮイ。アンソニー・ウォン。

グワイ

グワイ3


 この人が激シブ!寡黙な男で、セリフはあまり無い。でも目が語る。凄い迫力のある演技。『ハードボイルド/新・男たちの挽歌』と同じ人とは思えない(笑)アンソニーウォンは最近は『頭文字d』とか、オダギリと共演した『プラスティック・シティ』とか『ハムナプトラ3』とか、やたら国際的に活躍している気がする。自分の中じゃ『インファナルアフェア2』のときがピークかな。そのときの敵役この作品では仲間のフランシス・ン。直接対決こそ無かったけど二人とも凄い威圧感だった。分厚いイメージ。インタビュー映像で金髪だったのにはびっくりしたけどね。


 そんなグヮイに意見できるもう一人の実力者。街で腕が立つと噂されるロイ。フランシス・ン。

ロイ

ロイ2

 派手なシャツ着て、見た感じ明らかにチンピラなロイ。こいつも凄い良い演技です。グヮイと同じくほとんど台詞なんて無いんですけど、目で語る。その目がやばい。二枚目の途中の狙撃されるシーンでグワイに「車に乗れ!」と言われたときの表情とかも凄く良い。グヮイと喧嘩するところとかも怖い。グヮイとタイプは違うけど互角以上の有無を言わさない迫力がある。鋭いイメージ。絶対に怒らせたくない。


 ムードメーカー的な人でとても頼りになる兄貴、マイク。ロイ・チョン。

マイク

 この中では皆のサポートに徹していて、目立とうとはしないけど実はすごい有能で頼りになる男。みんなの緩衝材になる。銃にはこだわりがあるみたいで、用意された銃に細かく注文をつけたり、一人だけダットサイト付きのレースガン持ってたり。この人なんか変な色気がある。
  『インファナルアフェア2』のときも特に目立つ役じゃないのにとても格好良かった。


 この5人の中じゃ一番何者なんだかわからない男、フェイ。ジョニー・トー作品の常連ラム・シュー。

フェイ2

 ダンスダンスレボリューションをプレイしながら登場して、次に出てくるときはひたすら落花生を食っている。。。ただものじゃねえ……笑。メンバーの銃を用意したりしたのはこの人だし、最後にブンさんと話をしようとするのもこの人。マイクと共に縁の下の力持ち的な存在。態度が冷たそうだけど仲間思い。


 ロイの弟分のシン。ジャッキー・ロイ。

シン


 自分としては面白い顔しているように見えるんだが、香港ではイケメンらしい。イケメンって言うよりも、若さが有り余っているような役。その若さゆえの過ちもあるんだけど。とりあえず身体は結構鍛えられていた。


 この5人が組織のボスを守ることになる。

 組織のボス、ブンさん。エディ・コー。

ブん

 一見ちょっと面白い感じがする。紳士っぽいような偽紳士っぽいような。結構でかい組織なので、今は温厚な感じがするけど、若い頃はバリバリだったんだろう。ジョニー・トー作品にたまに出てくる気がする。


 ブンの弟。サイモン・ヤム。

サイモン・ヤム

 組織のナンバー2。こっちはまだバリバリの現役っぽい。サイモン・ヤムもジョニー・トーファミリーみたいなもんだし、この人も出てくるならラウ・チンワンも出てきて欲しかった。そしたらオールスターだった。この人はこういう脇役もできる人だね。


 スーパーボール飯店のおじさん。ウォン・ティンラム。


飯店

 よく食べる大柄なおじさん。組織のスポンサーみたいなもんだったのかな。『ヒーロー・ネバー・ダイ』ではレオン・ライとラウ・チンワン両方から文句を言われて相手に伝えるめんどくさいかわいそうな役だった。存在感があって一度見たら忘れられないww


 ここまで男キャストしか紹介してなかったけど、女性もいます。ブンの愛人。

姉さん

 この人だけです(笑 しかもほとんど喋りません。この人以外だと、会社の受付くらいしか女性がいません。これだけでこの映画が男臭い映画だってことがわかるでしょう。結構重要な役ではあるんだけどね(^^;



 この映画は主人公5人以外の配役も完璧だと思うけど、その5人の男たちが交流を深めていくシーンが最高に良い。

たばこ

サッカー

 仕事中はその仕事のせいもあるけど、ほとんど喋らず笑いもしない5人の束の間の休息。そのときにだけ見せる笑顔とか、紙くずでのサッカーとか良いシーン。これぞ男同士の交流(笑

 そして自分が「静の銃撃戦を極めた」と確信するジャスコでの戦い。

イオン1
イオン2
イオン3
イオン4
イオン5
イオン6
イオン7
イオン8
イオン9
イオン10

 画像10枚打ち抜きで紹介します。今までおそらく100を超える銃撃戦シーンを見てきましたが、こんなに格好良い構図の銃撃戦見たことがねえ!!!動かないことの格好良さってものを120%発揮している。ここのジャスコの銃撃戦だけでもこの映画は見る価値がある!!それぞれがそれぞれのやるべき事をわかっていて喋らずに目で合図して脱出するプロフェッショナルっぽい動きをした役者も良いし、カメラの動き方、見せ方も素晴らしく上手い。痺れた。お見事。

 この他にも対スナイパー戦の銃撃戦や

対スナイパー

 エレベーター前での銃撃戦

 エレベーター前

 殺し屋たちとの決着の銃撃戦

ダットサイト

 などがあるけど、ジャスコ銃撃戦はその中でも抜群の出来だと思う。これは絶対に銃撃戦史に残る。

 クライマックスの晩餐後の銃を複雑に向け合うシーンも素晴らしく格好良い。5人がお互いに仲間を凄い大切にしてるのがわかるしね。

銃を向け合う
メキシカスタンドオフ

 ロケ地の使い方が上手いと言うかなんと言うか……ジョニー・トーは「静」の方向での銃撃戦を極めた。マジで。


 ただ、銃撃戦は素晴らしいが、銃の扱いには多少疑問が残る。あんな銃の質の確認の仕方ねえよ!とか、上からのライフルに下からの拳銃でどう対抗するんだよ!?とか。ダットサイトじゃなくてスコープ持ってこいよ!とか。まぁそんなこととかどうでも良くなるくらい格好良いんですけどね。


 
 物語りも良い、銃撃戦も良い、男たちが良い、おっさんたちが良い、音楽も良い。そしてこれを81分という尺で纏め上げたジョニー・トー監督は本当に凄い監督だと思う。香港映画の旨みとは、おっさんにあるんじゃないだろうか。もちろん、香港の女優には綺麗な人がたくさんいるし、若い男もイケメンはたくさんいる。ニコラス・ツェーやショーン・ユーなどはこれからの香港映画を引っ張っていく人材だろう。だが、そういう問題じゃなく、香港のおっさんたちは物凄い格好良い。日本にもアメリカにも渋い、格好良いおっさん俳優はたくさんいるが、香港のおっさんたちは、格好良いだけでなく、やけに人間臭いというか男臭いというかボンクラ。そこらへんが味の素。旨み成分を出しているんじゃないだろうか。それを画面に滲み出すのがジョニー・トーは上手いのである。

 この作品が北野武監督作品の『ソナチネ』に似てるという意見を良く聞くけど、確かにそれはある気がする。台詞の少なさや、人間紙相撲と紙くずサッカーなんかも似てる。『ソナチネ』の方が静謐という感じが凄い出てて、この映画よりも静かだけど。音楽の久石譲の効果もでかいと思う。

 自分の中ではジョニー・トーの作品で『ヒーロー・ネバー・ダイ』の次に好き。それぞれ良さが違うけどかなりの僅差。あっちは格好良すぎて泣けるから。今のところは
 『ヒーロー・ネバー・ダイ』>『ザ・ミッション』>『エグザイル絆』>『暗線デッドエンド』=『柔道龍虎房』>『ブレイキング・ニュース』=『マッスル・モンク』=『スリ』>『デッドポイント』=『PTU』=『エレクション』
 って感じの評価かな。
 今度新作の『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』も見に行く予定だし、『エレクション2』も見ようと思ってる。これからがますます楽しみな監督。
 見てない人には是非一度この『ザ・ミッション』か『ヒーロー・ネバー・ダイ』を見てジョニー・トーワールドを味わって欲しい。これは面白い。自分は「男の教科書だ!」と見せられたが、まさにその通り。これは男にはたまらない。女性も楽しめる人はいると思うけど、トータルで見て女性にはあんまりウケないだろうな。


愛すべき名場面
○5人集まるシーン
○屋上の狙撃手との銃撃戦
○グヮイとロイの喧嘩
○グヮイによる暗殺
○プールでタバコ
○紙くずサッカー
○ジャスコ
○エレベーター前
○最後の晩餐


愛すべき名台詞
特になし。


評価
★★★★★
(★ 五つが最高。☆は0,5点)

予告編↓


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アンソニー・ウォンフランシス・ン

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P.S.
オマケ。

スナイパー
狙撃銃

 殺し屋の佐藤佳次さんが使ってた銃がわからない。AK系の銃にスコープ載せてドラグノフ風にしてるようにも見えたけど、ボルトアクションみたいに一発ずつ装填して撃ってる。にも関わらずボルトは引くだけでねじらないみたい、セミオートライフルを無理やり手動で装填して撃ってる感じがするんだけどな……なんて銃じゃろ?
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2010/05/24(月) 14:31:27|
  2. 映画-香港
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

あのヒットマンは日本人が演じてたんだね。いまさら知った。この人が撃たれるシーン好きなんだよなあ
ウォン・ティンラムはバリー・ウォンのお父さんだぜ。トーさんの師匠的な人でもあるせいかよく抗争の仲裁とかする大物の役で出てくるな

紙くずサッカーのところはワンカットでオヤジ達の童心とプロとしての厳格さを表現していて最初と最後のギャップに痺れる。人物配置・動線もしっかりしていて映像による表現というものの良いお手本のひとつだと思う
銃撃戦もそうだけど空間の使い方が抜群に上手い

そしてジャスコ。この映画に対して個人的に文句を言うならば映画としてのピークをなぜに中盤にもってくるんだあ!ということかな
まあジョニー・トー映画って一番凄いシーンを最初とか中盤に持ってきちゃうことがわりとあるからなあ
好きなものは最後に食べたい派としてはそこらへん若干フラストレーション溜まるかも

それでも、贅肉の一切ない研ぎ澄まされたこの作品がやっぱりマイベストだな
次いでエグザイル、柔道、ネバダイ、マッスル…て順に好きだね俺は
ジロー実は暗戦の評価がかなり高いのね
  1. 2010/05/24(月) 23:30:52 |
  2. URL |
  3. かと #-
  4. [ 編集 ]

バリー・ウォンとは

『シティー・ハンター』の監督じゃないですか!?ジェット・リーの作品もちょいちょい監督してる気がしますが、親子ですか……ってかジョニー・トーの師匠……自分の知ってる作品には関連性が見えない(笑

この作品の紙くずサッカー、イオン。『柔道龍虎房』のお金拾って逃げるシーン。『ブレイキング・ニュース』のエレベーターや『エグザイル』の病院など、本当に空間の魔術師ですよこの人。素晴らしい絵を撮る。

たしかに一番好きなシーンはクライマックスで無いことが多いですね(^^; 中盤が一番「すげえ」ってなります。多分話し全体じゃなくて、一つ一つのシーンの良さが際立ってるからだと思います。ジョニー・トーは長い物語あんまり撮らないですし、物語として作っていく人じゃなくて、撮りたいシーンから膨らませていく人なのかもしれませんね。

これで81分てホント凄いですよね。
自分はラウ・チンワンが結構好きなのかもしれないです。『ロンゲスト・ナイト』見ましたけど、ジョニー・トー監督じゃないけどラウ・チンワンが良かった!



  1. 2010/05/26(水) 18:09:27 |
  2. URL |
  3. 成川ジロー #-
  4. [ 編集 ]

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