成川ジローの愛すべき○○ブログ(ネタバレあり)

管理人である成川ジローが愛すべき映画やアニメを格闘技、プロレスに絡めたりもして語るブログ。

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ヒア アフター

 東北地方太平洋沖地震のとき自分は茨城県水戸市にたまたまいて軽く被災しましたが、その一週間前に見てました。なんか津波による被災シーンがあるから公開を中止するそうですね。それ意味あるのか?と疑問に思いますが。


邦題『ヒア アフター』
原題『Hereafter』
2010/アメリカ/129分
監督 クリント・イーストウッド
出演 マット・デイモン、セシル・ドゥ・フランス、ジェイ・モーア、ブライス・ダラス・ハワード、フランキー・マクラレン、ジョージ・マクラレン

ポスター

 フランスの人気テレビキャスターのマリーは、南国でのバカンス中に津波に巻き込まれ臨死体験をし、その際に見た死の光景が忘れられず、今までどおり日常を生きていくことに支障がでてしまい、周囲の人から制止されながらも死について探求するようになってしまう。またイギリスの少年マーカスは双子の兄であるジェイソンが急死し、その死を受け入れる事ができず、心を閉ざしていた。アメリカで死者と話す能力を持つジョージは、一時期は霊能力者としてその力を仕事としていたが、死者と向き合う後ろ向きな日々に疑問を持ち、力を呪い、その仕事と決別し工場内作業の仕事で細々と生きていた。「死」と言う不可解な事象に直面し、立ち止まってしまっていた三人はやがて導かれるように一つの場所に集まり、それぞれの人生は絡まり、再び前に進みだす。

 あらすじを書くのが難しい。なぜかと言うと、3人の人物の物語が平行して描かれていくのだが、クライマックスまで全く絡むことなくほぼ独立しているうえに、もの凄い淡々と進むためまとめにくいのである。しかもそれぞれの描き方が割と見てる人の想像によって補完させる、大雑把な描き方なので良くも悪くも詳細はわからない。ジョージの力のシーン、マリーの臨死体験のシーンもぼんやりとした世界映像だけなのでもっとこの世界観を詳しく知りたい気にはなる。

能力


 最初の圧倒的な津波シーンや、途中の爆破テロのシーンなど、

綺麗な津波
テロ


 アクセントはあるがやはり単発でしかもどちらも3人の人物全員と関わりがあるわけでなく、1人との関わりの事件なので、浮いてしまっている感もある。もっと上手く絡められなかったものか……良い話であり、全く悪くない設定で、とても惜しい気がする。
 とりあえず人物の紹介。

 フランスの超人気キャスターのマリー。セシル・ドゥ・フランス。

マリー

 同じ職場の恋人(妻子持ち?)とバカンス中に被災する。そのときに臨死体験をして、今までに見たことの無い光景を目の当たりにし、それに執着してしまい生活が上手くいかなくなる。ただ、その仕事の上手くいかない感じは若干集中力不足なだけな気もする。まぁそれ程臨死体験の光景に取り付かれてしまった考えるべきなのかもしれないけど。
 美人なんだか美人じゃないんだかイマイチよくわからない。ってか名前にフランスって入ってるけどベルギー生まれなんだな。フランスでの活躍が主らしいけど。


 本物の霊能力を持つジョージ。マット・ディモン。

ジョージ

 幼年期に受けた首の後ろの手術中のアクシデントにより死者の声(というよりも、もしかしたら死者の声を聞きたがっている人が作り出した想像の死者の声)を聞くことの出来る力を得た霊能力者。しかし死者の声を聞き続ける人生に疑問を持ち、嫌気が指して現在は工場内作業で細々と暮らしている。兄貴が厄介な人で、本人は辞めたがっているのに次々と客を連れてきてしまう。ここでジョージが力を使うこと嫌がるのが自分にはちょっとわからなかった。劇中では特にデメリットの無い力(その人の覗いてはいけない部分を覗いてしまうと言う人間関係的なデメリットはあるものの)として描かれているので、ジョージが頑なに力を使う事を嫌悪するのがイマイチ伝わらない。別に依頼人を騙している訳ではなく、その人のためになっているんだから見てあげれば良いのにと思ってしまう。まぁこの考えは兄貴と同じで、結局その本人で無いとわからないって事はあるんだろうけどね。何か物理的なデメリットがあれば良かったのに……。
 『インビクタス』に引き続きイーストウッド作品主演のマット・ディモン。『インビクタス』の名残か、元霊能力者で単なる工場内作業者という、ひょろ長な体格でもおかしくは無い経歴なのにやたらマッチョでちょっと面白かった。筋肉落としきれなかったか。静かで控えめな演技はとても良くて、こういうアクションっぽいのじゃないマット・ディモンは好きかもしれない。


 双子の兄を事故で亡くしたマーカス。ジョージ・マクラレン。

ジェイソン

 父親はおらず、母親が麻薬中毒の更正プログラムで奮闘中なのであまり一緒にいることができず、いつも二人一緒にいたとても身近な家族であるジェイソン。本来は自分が行くはずだった買い物をそのジェイソンが行き、それで事故に遭って命を落としたのも相俟って、ジェイソンの死を受け入れる事ができないでいる。里親に出されるが心を開く事ができず、ずっと1人で死者であるジェイソンと再び会う方法を考えていた。
 ほとんど笑わず、ずっと悲しげな顔をしているのが印象的だった。


 物語の前半は不幸の起こる前兆というか、特にマーカスパートのシーンは悲劇の気配に満ち満ちていて、死亡フラグ立ちまくりで見ていてとても怖かった。それでも全体がもの凄い淡々と進むもんだから、最初の津波シーンと途中の爆破テロのシーンはかなりの迫力を味わえるのだが、自分としてはやはり淡々として物足りないというか、クライマックスとなる三人が絡むシーンはもっと考えて欲しかったなぁ……別々の事情を抱えた複数の登場人物がある一点で絡むというのはとても好きなタイプのお話なので、ガイ・リッチー作品ほどやるとなると作風が変わっちゃうからそうは言わないけど、もうちょっと「おおっ」って感じが欲しかった。マーカスとマリーもどうにかもっとちゃんと絡めて欲しかった。惜しい。
 淡々として、しかもバラバラに絡み合うことなく平行して進むからか時間の経過がわかりにくいのも難点。いつの間にか3ヶ月経ってたり1年経ってたり、役者の姿にはあまり変化がなくてわかりにくかった。

 あと特筆すべき事といえば、ジョージが通うイタリア料理教室がとてもエロいというところ笑
 ジョージと仲良くなるメラニー。ブライス・ダラス・ハワード。

メラニー

 この人とジョージはお互いに惹かれ合って一気に距離を縮めていくのだが、目隠しをしてパートナーにスプーンで食材を食べさせて当てると言うシーンが本当にエロい。目隠しと言うシチュエーションにこれほどのパワーがあるとは予想外であった。これは収穫笑
 まぁでもこのメラニーとジョージが決別してしまう流れは、あれだけジョージが念を押したのにメラニーが譲らず強引に力を使ってもらって、それで結局消えてしまうもんだから、力によって知らない方が良い情報を知ってしまうって言うのはわかるんだけど、メラニーが自分勝手過ぎるようにしか見えなくて、階段で泣き崩れるシーンもちょっと引いてしまった。
 ってかこのブライス・ダラス・ハワードさん、ロン・ハワードの娘だってね。『身代金』とか『バックドラフト』の監督。娘さん役者だったのか。『ターミネーター4』のケイト・コナー役??全然覚えてないわ(^^;

 三人の物語が収束するクライマックスのブックフェアのシーンは、もっとワクワク感出せた気がするんだけどなぁ……その後のジョージとマーカスの邂逅は感動はする。マーカスがジェイソンと最後の会話をするこのシーンは、地下鉄の帽子のシーンの事もあってとても良い。マーカスがジェイソンの死によって立ち止まってしまっているところから前に歩き出す様になるこの場面は、思わず微笑んでしまう暖かいとても良いシーンだった。
 タイトルの「hereafter」は劇中では「来世」と訳されているが、そのまま「ここの先」の方がしっくり気がする。死と直面して止まってしまった人の、そこから先 と言う意味で良いんじゃないだろうか。
 ジョージとマリーのラストシーンは……うーん。確かにジョージはこの力のせいで人生の伴侶に恵まれないと言う面があって、マリーもその臨死体験の世界を共感できる人がいれば伴侶となりえる気もするんだけれど、それでも良き理解者と言う範疇を超えて恋愛映画的になってしまうキスシーンは必要だったのだろうか……?たとえそれが霊能力者ジョージが見た過去ではない初めての未来のイメージ映像だとしても、キスじゃなくても、恋人じゃなくても、これで良いの?イーストウッド監督はキスシーンで良かったの??と思ってしまう。
 そのラストシーンは映画のテーマにも関わってきて、その肝心のテーマだが、死と向き合って前に進むと言うのは良いと思うんだけど、それが少しぼやけてしまう様な気がしてちょっと残念。ただ、幸せに向かうと言うのはとてもとても良いラストなんだけどね。
 最初は怖いけど見終えてホッとする映画でした。

 ちなみに、この映画を見たときはオープニングの津波の圧倒的なリアリティに度肝を抜かれ、感心したもんだけど、

津波

 東北地方太平洋沖地震で発生し日本を襲った津波のニュース映像の方が、圧倒的で悲惨で恐ろしいものだった。映画の津波のように綺麗な水じゃなかったし、燃える家をそのまま押し流し、土砂と混ざって真っ黒になった津波が何処までも伸びてくる映像は自分が想像していた津波と言うものの脅威を遥かに超えていた。現実ほど恐ろしいものは無いです。製作総指揮にスティーブン・スピルバーグの名前があるから、そこら辺の大掛かりなCGとかはスピルバーグが指揮したのかな?巨匠スピルバーグでも、現実には勝てないんですね。。。


 監督して脂が乗って旬な時期のクリント・イーストウッド監督。こういうのを撮るとちょっとイーストウッドも自分の寿命による死を意識しているのかなと思ってしまうが、これからも元気に良い作品を撮り続けてほしい。


愛すべき名場面
○津波
○マーカスがテロを免れるシーン
○ジョージがマーカスに力を使うシーン

愛すべき名台詞
特に無し

評価
★★★★
(★ 五つが最高。☆は0,5点)

予告編↓




P.S.
 余談だが、自分は中国旅行中に急性盲腸炎と胃痙攣を併発しぶっ倒れ、色々あって発症した上海から北京に痛みを我慢したまま飛行機に乗って移動してから手術を受けた際に臨死体験をした。手術の途中、色々あって部分麻酔から全体麻酔に切り替えられて、取り出した瞬間に盲腸が崩れたと聞いたから結構限界が来ていて、心停止とかは無かったから臨死体験と正確には言えないのかもしれないが、全身麻酔なんてやられたらそれはもう死を体験するのと同意なんじゃないかとも思う。とにかく、そんときに見えた自分のイメージはこの映画と全然違うもので、文章や言葉で言い表すのが難しいのだが、なんというか、大勢の人々の記憶(魂)のようなものが金色に輝きながら螺旋を形作っていて、それに飲み込まれて自我を無くしてしまいそうなるような感じだった。自分の場合、マリーのようにあれは何だったのか?と執着する前に、本当に「死」を見たのか、夢だったのか、幻覚だったのか、判断がつかないので考えようが無いって思っちゃって、それほどそのときに見た「死」のイメージに囚われたりはしなかった。面白い体験をしたとは思うし印象に残ってはいるけどね。そこら辺、自分のリアリストな部分かなとは思う。
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2011/03/19(土) 22:43:41|
  2. 映画-洋画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

お久しぶり。
にしも良かったと言っていたがあの料理教室のシーン良かったなw
ブライス・ダラス・ハワードはシャマラン映画を観続けているシャマラーにはおなじみの存在なんだけど、ヤツの映画でもやはり綺麗だったり可愛かったりする。なのに「スパイダーマン3」の時はメイクのせいもあってか「アレ…?」という印象だった。
シャマランとか今作とか‘そっち’系の作品で映える女優さんなんだろうか…。ケイト・ベッキンセールと並んで作品に恵まれない?美女として密かに応援してるw

青っぽいようなモノクロっぽいような色彩設計とか夜のパリのシーン(マリーと恋人が車から降りて別れるとこ)のライティングの妙(ノワール撮ってほしい!)とか好きなところはわりとあるんだけれどいまひとつ食い足りない作品だったなあ個人的には。

震災当日、会社に泊まってテレビで津波の映像観たときにこの作品を思い出したよ。まあ今作が上映中止になるのは仕方ないかなと思うが「世界侵略:ロサンゼルス決戦」とかまで公開延期にしなくてもいいだろうよ…。
  1. 2011/04/24(日) 00:16:34 |
  2. URL |
  3. かと #-
  4. [ 編集 ]

>>かとさん

 何故に承認待ちコメントに???
 あの料理教室のエロさはこの映画のハイライトです笑
 
 シャマラン映画全然見てなくて、スパイダーマン3も見てなかったんで、とても新鮮な人でした。エロさもウザさも。なんか神秘的な感じはあると思うんですが、自分としてはちょっと怖いです(^^;

 ケイト・ベッキンセイルには『アンダーワールド』があるじゃないですか!と思ったけど、『アンダーワールド』、『ヴァン・ヘルシング』と、たしかに作品に恵まれた感は無い。自分も好きなんですけどね。

 やたら青いんで、『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』を思い出しましたけど、なんか青いとノワールを期待しちゃうと言うか、銃が出てきてほしくなっちゃいます。ライティングで良いなって思ったの自分はディモンが超能力使うシーンとかですかね、ほとんど黒ですけど、あれ良かったです。

> 「世界侵略:ロサンゼルス決戦」とかまで公開延期にしなくてもいいだろうよ…。
 これマジですか!?滅茶苦茶楽しみにしてるのに……

  1. 2011/05/08(日) 16:05:27 |
  2. URL |
  3. 成川ジロー #-
  4. [ 編集 ]

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成川ジロー

Author:成川ジロー
暴力は嫌い。
お酒も嫌い。
女性に弱い。
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誠意はある。

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