成川ジローの愛すべき○○ブログ(ネタバレあり)

管理人である成川ジローが愛すべき映画やアニメを格闘技、プロレスに絡めたりもして語るブログ。

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インセプション

 ノーランだからって楽しみにして見に行ったら好きな役者はたくさん出てるし、実験的な映像は凄いし、相変わらずノーラン哲学は興味深いし、ちょっと中二なアイディアも面白い、びっくり箱のような嬉しい楽しい作品でした。最高。
 まだ見てない人は劇場に行ってみてきてください。そうしてからこのレビューは読んでください。ネタバレばんばんありますよ。

邦題『インセプション』
原題『Inception』
2010/アメリカ/148分
監督 クリストファー・ノーラン
出演 レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、エレン・ペイジ、トム・ハーディ、キリアン・マーフィー、トム・ベレンジャー、マリオン・コティヤール、マイケル・ケイン

ポスター

 主人公のコブは目標の夢の中に入り込み、潜在意識の情報を盗み取る特殊なスパイ<エキストラクター>のエキスパートだったが、ある任務でサイトーという大企業のトップの夢に入り込むが自分の抱えているトラウマが障害となり失敗。依頼主であるコボル社は失敗を許さず、命を狙われるようになるがサイトーはコブを高く評価し、匿い、逆にコブにライバル会社を壊滅させるアイディアの盗むではなく<インセプション>(植え付け)の任務を依頼する。コブはある理由から相棒のアーサーの制止も聞かずに引き受け、必要な人員をを探し始める。

 設定やキャラの行動に細かい粗はいくつもあるものの、そんなん関係ねえっていうくらいの勢いのある映画。最初の20分くらい、設定を理解するまでは何をやっているのかわからない部分はあるだろうけど、だいたいの設定が理解できたらもう勝ち。後は面白いアイディア、圧倒的な映像、怒濤の展開、腹に来る音響、魅力的なキャラ、とても人間的なドラマに彩られたこの映画の世界に引き込まれる。これはマジで面白い。自分は作戦会議辺りからワクワク感がハンパなくなってきて、それ以降はもう面白くて仕方なかった。やばい。これの監督、脚本、プデューサーやってるノーランマジで凄い。二時間超えてる映画なのにまだみたいと思わせ、見終わっても興奮冷めやらぬ感覚は個人的には『ダーク・ナイト』以上だった。


 主人公のコブ。レオナルド・ディカプリオ。

コブ

 ある理由から離れて暮らしている子供たちのために必死に仕事をしている。だが亡き妻への想いが仕事の障害として現れてしまっている。実は物語が始まる時点ですでに脳年齢は80近い。トラウマがありながらも、子ども達への強い思いで自我を保つことができている真摯なタフガイ。
 ディカプリオはこういう余裕無くてテンパって仕事をする役ばかりになってきた気がするな(^^;)まあ合ってるから良いんだけど。合っているんだか、流石に慣れてきたんだか、『ブラッド・ダイアモンド』、『ディパーテッド』、『ワールド・オブ・ライズ』などとストレス下で仕事をしているところら辺とか性格が同じような役。立て続けにこういう役こなして来て何か銃器の扱いに長けてきた気がする。

薬きょう

 この画像は薬莢が飛んでいって周りの人に気づかれてしまわないように左手で防いで自分の足下に薬莢を落としているところ。たぶん銃とか好きじゃない人には何の動きか全然わからないと思うけど、細かい。そしてプロっぽい。


 コブの相棒のアーサー。ジョゼフ・ゴードン=レヴィット。

アーサー

 コブがこの仕事をするには支障のあるトラウマを抱えていながらもチームを組み続けサポートする優しい超絶ナイスガイ。あんな仕事にもろ障害として出てくる問題を抱えているディカプリオとは絶対に一緒に仕事したくないと思うんだが……この人それに関しては文句全然言わないのな!超良い奴!ってかちょっと甘やかしすぎだけどね!!笑 最終的にこの人への報酬はどんなもんなんだろう……?
 主人公が焦ってる分この人は冷静でスマートで、仕事にプロゆえの余裕が見えて非常に格好良い。演技も良くて、ディカプリオも悪くないんだけどディカプリオよりも印象に残る。『GIジョー』の敵の親玉だったみたいだけど、全然気付かなかった。まぁマスクしてますからね。『セントアンナの奇跡』の方で覚えてて、何かどっかで見たことある顔だなって思ってた。でもこんな良い役者だと思ってなかった。この人は良いぞ!

アーサーとアリアドネ

 印象に残りまくるここの余裕のシーン。なにこの人、格好良すぎるわ。女だったら間違いなく惚れる。


 コブと同じ教授の元で学び、今回の任務での建築士を頼まれる、女子大生のアリアドネ。エレン・ペイジ。

アリアドネ

 最初は夢を操る術などは知らず、世界観に対する観客の気持ちを代弁してくれる役。それでも観客にわからない感覚があるんだけど我々は登場人物じゃないんだからそれはまあ仕方がない。このコブとアリアドネの先生は、建築系の教授なのか、深層心理系の教授なのか、どっちなんだろう???建築系っぽいんだけど、言ってる台詞は心理系っぽいよね。
 可愛いというよりも健気な感じがする、尽くす女の子。他人の心に土足で踏み込んで来ますけど笑
 こんな世界を知っちゃったら普通の女子大生には戻れないだろうな……。


 最初は標的だったが、逆にコブたちを雇う社長。サイトー。ケン・ワタナベ。

ケン・ワタナベ

 ケン・ワタナベもかなり良い味を出してて、貫禄のある有力者を好演。ちゃんと見せ場もある。
 この人も初心者のはずで、雇い主だから傍観者の気分で見届けるために任務に同行したら計画ミスで死にかけてるのに働かされて、初めての夢入りで虚構に落ちてしまい脳年齢的には100歳くらいになってしまう不幸な苦労人。帰って来れたからまだ良かったものの、本当に可哀想。二度と夢に入ろうとは思わないだろうな(^^;)
 変に日本人と言うことを強調したアメリカ的日本人の役ではなく、この映画で普通に普通のキャラでチームの一員をやっているのを見ると、ケン・ワタナベがハリウッドに(と言うかノーランにか)認められたんだなあと思えてなんだか感慨深いものがある。日系人とかではなく純正日本人として、凄い事だ。なんか嬉しい。



 凄腕の偽装師、イームス。トム・ハーディ。

イームス

 実力は確かで余裕たっぷりに冗談をかましながらプロの仕事をするタイプ。アーサーとはある意味正反対の場所にいる感じで、アーサーのことを「想像力が無い」とか言っていたけど、アーサー自身全くそんな感じなかったし、憎まれ口を叩きながらも実は実力を認めているんじゃないだろうか。お互いに。かなり良いコンビになる思う。婦女子が喜びそうなコンビでもあるかもしれない笑 アーサーのイスの足を蹴って「キック」を説明するシーンとか良いよね。

アーサーとイームス

 アーサーの反応が何か可愛い。
 こいつも凄いキャラが立っていて、アーサーに次ぐ格好良さ。アーサーとこいつのせいで正直ディカプリオが霞んで見えます。トム・ハーディー良い仕事したなぁ。女だったら惚れる笑 『ロックンローラ』でも良かったんだけど、いまいち目立たなかったからね。
 第三階層ではイームス無双!人数では圧倒的に不利なのにときに銃弾をぶち込み、ときに爆弾を投げつけ、ときに拳を叩き込み、敵を皆殺しにして自分は全くの無傷という劇中最強の男。主人公って訳じゃないのに主人公補正がかかっているように見えちゃうくらい強いのは、第三階層がこいつの夢だったりするからだろうか。そんな腕力だけと言う訳じゃなく、ときは気の利いた冗談もをとばしたりもするし、社長親子の感動シーンを後ろで見ながら「うんうん。そろそろ良いだろ」って感じで爆破スイッチを押すこいつの顔は最高だった。
 ってか本来の仕事はコピーだから、どの階層でも必要不可欠な活躍をしているんだけどね、腕っ節で目立ちすぎ笑
 こいつが大活躍する第三階層の雪の要塞はイメージがまんまメタルギアソリッドだったなぁ。建築士のアリアドネはゲームのメタルギアソリッドの要塞を参考にしたんじゃないだろうか笑


 夢から覚めないようにしながらなおかつ合図がわかる状態で眠らせ夢の世界を安定させる鎮静剤の調合師、ユスフ。ディリープ・ラオ。

ユスフ

 第一階層では一人で戦う孤独のドライバー。文字通り土台を一人で支えてた、影の功労者。車が穴だらけになって横転して坂を転がりまくっても中のチームメンバーと自分は一発の銃弾も貰って無く、寝てるメンバーにはかすり傷一つ無いという驚異のドライビングテクニックを持つ。ってか武器拳銃だけかよ!単騎になっちゃうんだから、アーサーが持ってたアサルトライフルとか、イームスの持ってたグレネードランチャーとか持ってけよ!!

 全然知らない俳優さんだったけど、この人もあんまり目立たない位置にいるだけで、凄い良いキャラしてるんだよね。このチームは良い役者ばかりだ。
ってかこいつらの名前コードネームかな?サイトーは違うっぽいけど、他は単純というか、何かの引用みたいな名前だし。



 その難解な<インセプション>の対象である、サイトーのライバル企業の御曹司、ロバート・フィッシャー。キリアン・マーフィー。

キリアン・マーフィー

 相変わらずキリアン・マーフィーは良いなぁ。人間らしいと言うか、好きだなぁこの人。
 客観的に見れば親子の死に際に勝手な解釈を植え付けられた、真実をねじ曲げられた可哀想な人なんだが、この<インセプション>というものは、本人は植え付けられた自覚が無い(植え付けられたものを自分の内から生まれたと考え疑わない)と言う、その人の主観レベルの真実を変えてしまうものだから、上手くいってれば本人としては何にも問題無いんだよね。『攻殻機動隊GHOST IN THE SHELL』で偽装記憶を噛まされていたゴミ収集車のチバさんの相方と同じ。むしろ真実を伝えたら何も信じられなくなってしまうだろう。自分はよく、「幻聴幻覚の類がやっかいなのはその人の主観ではそれは全くの現実として体験できてしまっていること」だと思っているのだが、
この<インセプション>も本人からしてみたら全くの現実であり、劇中でも言っているが、人生を変えてしまう恐ろしい行為である。失敗したらしたでヤバい。自分のアイディアが他人に植え付けられたものであるとか言われたら自分の今までの何もかもも確実に信じられなくなってしまうから、今回の場合はキリアンはこうやっていじってくれたおかげで、むしろ幸せなのである。親父との死別がドラマチックなものとなり、納得の和解ができたのだから。人は何かを疑うよりも、思いこんでた方が幸せである。
 この後々になってコブがやってきて「いやぁ実はあれ我々の演出だったんですよwwえ?親父の本当の考え?んなもん知らんですよwww我々あなたの親父さんとは会ったことすらないですしwwww」とか言われたらロバートはマジ涙目。人間不信、自己不信の奈落に真っ逆様ですよ。モルがそうだったように、この設定上、死ぬしかない。実際にそれが正解で死んで現実に戻れても、その現実もそのうち信じられなくなってまた死ぬ。死の連鎖から逃れられない。おー怖。
 まぁ実際に親父がそう思っていたと考えられなくはない。可能性としては限りなく低いけど。


 予告編に出てこないから画像無いけど、フィッシャーの会社の重役で、キリアンからの信頼も大きく、イームスが夢の中で化けるピーター・ブラウニング役にトム・ベレンジャー。
 『スモーキンエース2』でも書いたけど老いたなぁ。完全におじいちゃんだったなぁ……山猫もいつまでも現役ではいられないか。時の流れを感じざるを得ない。


 ディカプリオの潜在意識が生み出してしまう亡き妻、モル。マリオン・コティヤール。

モル

 『ビッグフィッシュ』とか『パブリック・エネミーズ』とか『NINE』とか、最近自分が見た映画でよく見かける気がする。目の大きな人。結局『Taxi』シリーズの印象が強いんだけどね。
 <インセプション>失敗しちゃって主観世界が崩壊して死を選んでしまった悲劇のヒロインにしてラスボス。コブが全て悪いわけでは絶対に無いんだけど、コブは思いっきり罪悪感を抱えているせいで、もう毎度毎度夢に出てきて邪魔をする悪夢を具現化したみたいな存在。コブにはともかく、他のチームのメンバーにとっては迷惑極まりない。しかもそれがリーダー自身のトラウマのせいだって言うんだからたまったもんじゃないよね笑 こいつのせいで失敗しちゃったら本当に馬鹿らしく思うだろうな。


 キーアイテムであるコブのトーテム(物)。コマ。

トーテム

 現実と夢の世界の違いを認識するためのかなり重要なアイテム。アリアドネのサイコロはどういう設定で使うんだろう。ずっと転がり続けるとか、実はイカサマサイコロで6しかでないとかで、サイコロ振って6以外が出たらそれは夢だ!とか、その逆とかにして認識するのかな。他のメンバーのトーテムも見てみたかった。


 あとは脇役だけどコブとアリアドネ共通の先生、参マイルス教授。マイケル・ケイン。

マイケル・ケイン

 なんかバットマンメンバーばっかりな気がしてきた笑。この人良いよね。

 これらのキャラクターがとんでもなく魅力的なんだけど、夢世界の映像も凄い。


 特にアーサーが大活躍する第二階層。

第二階層2
第二階層1

 静止画じゃわからないけれど、第二階層のシーンはどれも凄い。いったいどうやって撮ったのだろう?
 アリアドネが初めて夢の中に来た時の街が破裂していくシーンも、夢の中の街を自由自在に創造するシーンも凄い。ここまでの映像革命は『マトリックス』以来の快挙じゃないだろうか。内容もちょっと仮想現実的なところあるしね。
 そしてクライマックス後も良い。

ラスト

 これも静止画じゃわからないけど、任務達成後のさりげなく画面にメンバーが写っている空港のシーンが格好良くて感動的で最高だった。そのときのメンバーの笑顔が良い!
 ラストシーンは議論を呼ぶだろう。謎をわざと残してこの映画は終わる。

 ディカプリオは現実に戻れたのか?と言う疑問。
 自分はまず戻れたと解釈してる。コマは止まりそうだったし。ってか個人的にはあのラストのコマは倒れてすっきり終わって欲しかったなぁ。コマ回したところでああいう含みを持たせた終わり方するんだろうなって思ったけど。大分コマをぶらせて現実に戻れたよりのエンディングにしているんだけどね。
 劇中の現実が実はディカプリオの第一階層の出来事であるって言う完全夢落ち説もあるらしいんだが、それは流石に……それ許したらもう本当になんでもありになっちゃうからなぁ……。
 これ読んでる人は一回見た人だろうから書くけど、ディカプリオは夢の中でのみ指輪をしているらしい。最後のシーンは指輪の方の手が明確に写ってるシーンは無いらしいんだけどね。
 途中の回想の子どもたちとラストの子どもたちは服装も変わっているし、全体的にも現実戻れたよりに作られてるよね。だから自分はそう解釈したし、解釈してたい。


 あと色々気になる点を語っていこう。

 ロバートは夢の中に出てきた人たちが乗客と同じ顔で疑わないのか?という疑問。
 寝る直前に見た顔が夢に出てきただけという設定がありそうだけど、一応夢の中に他者が入ってきたってことはわかってるんだから、普通は乗客のチェックするよなぁ。夢対策をしていた企業トップとしては絶対に。まぁ親との確執が取れた(つもりになってるだけだが)感動で頭も胸いっぱいだったかもしれんけど。まだ若そうだしね。
 これ人間不信気味の人たっだらまず疑う。もとより自分も信じられなくなってる人は夢自体信じられないから、自信が無く、自分のことが嫌いな人にはインセプション自体が通用しない気もするな。夢を自分の願望が形になっただけの自己満足のビジョンとしか見れないから、夢の中で起こった事に真実なんて見出せる訳無いだろ。


 全体に漂うノーランの哲学。
 モルのノイローゼとしても描かれているが、これが現実かどうかわからなく、信じられなくなってしまう症状。人間の主観の真実認識の脆さだよね。『メメント』でも似たような事は描いてたけど。人の思う真実なんて本当に脆い。じつは疑える事だらけ。上げてったらキリが無く、それらを払拭できる確信もまず見当たらない。
 言葉としては悪いけど、自分を信じれて自己満足できれば、人は幸せなんだな。そうなれない人種をいわゆる一種の非リアと呼ぶ気もする。ならばリア充とは幸せを疑いなく享受できる(願望が報われることに慣れている)人の事だろうか?まぁこの類の話を展開すると色々問題あるからここらで止めておこう。
 疑う事は哲学の基本なんだけど、ノーランの映画に染み着いてる哲学って面白いよなぁ。哲学なんてもん意識しなくても滅茶苦茶楽しめる映画に仕上げてて軽くない。一見重すぎもしない。エンターテイメントとして絶妙なバランスだわ。
 そういえばロバートが落ちた虚構は何でコブとモルが創った世界だったの?繋がってんの?って思ったけど、夢=潜在意識は皆繋がってるって事なのかな?何かユングだかフロイトだか心理学の人がそんな事言ってた気がしないでもない。門外だからよくわからないけど。


 音楽は『バットマンビギンズ』『ダーク・ナイト』と引き続きハンス・ジマー。重低音の効いたメインテーマと、覚醒前の合図として流す、エディット・ピアフの『水に流して(Non, je ne regrette rien)』が印象に残るんだが、ネットで凄いの見つけた。これにも仕掛けがあったのか……



 マジかよ!気付いた人凄いよ!!夢の中の時間が20分の1なら、音楽も20分の1で聞こえるみたいな感じで考えて曲作ったのかな。実際に20分の1倍速かはわからないけど、面白い!!

 
 最初のサイトーの夢の中での任務とか、コボル社って?って言う語りきれなかった世界背景。
 疑問は残るんだけど、それはこんな手で解決してきやがった。

http://gyao.yahoo.co.jp/special/inception/

 ここのページからインセプションエピソードゼロとしてのコミックが読めます!無論ちゃんと日本語化されてます!!まぁ読んだ感じ、コボル社の事と最初の仲間だった建築士との関係がわかってちょっとすっきりしました。



 最初にも書いたが、世界設定のだいたいを把握できてくる頃の作戦会議辺りから面白さが止まらなくなる。ノンストップエンターテイメント。粗なんてほっとけ。『クローバーフィールド』『第9地区』そしてこれと、最近のSF映画は革命的に面白い。素晴らしい作品がどんどん出てくるな。

 夢の中とか深層心理の世界に潜り込むと言うと、個人的には誰もが一度は考える中二的な発想だと思う。それだけにここまでの世界観・映画に仕上げたノーランの手腕は恐るべし。凄すぎる。と同時にその中二的発想は少し親近感笑
 日本ではノベルとして結構前からある。1993年の筒井康隆の『パプリカ』がそうだし、もっと古いと1984年にもう夢枕獏の『サイコダイバー』シリーズがある。日本で精神世界となるとサイコでグロい描写になるみたいだね。あれは活字ならではの面白さで、映像化してもあんまりだろうな……アニメ化が限界。これを機に実写映画化とかは絶対に無しで。日本でやっても今の段階じゃ格好付かないだろうしなぁ。サイコグロの実写はきついし。だいたい誰が九門鳳介をやれるのか、誰が美空をやれるのか、誰が文成仙吉をやれるのか、誰が毒島獣太をやれるのか。夢枕獏のキャラたちは三次元化してほしくない。


 とにかく、ノーランがまさに旬の今、この映画は映画館で2回以上見る価値が絶対ある。映画館で2回見る事はしないタイプの自分でも(今まで劇場で2回見たのは二本立てだった『第9地区』のみ)これは再び劇場に足を運ばねばと思ってる。
 見なきゃ損。
 天晴れノーラン!
 ノーラン万歳!!
 


愛すべき名場面
○最初に任務で夢の中の世界が崩壊していくシーン
○アリアドネに夢の中の世界を説明するシーン
○作戦会議
○ロバートの夢に潜り込む以降のほとんど

愛すべき名台詞
○「僕にキスして」「まだ見てるわ」「でも良かった」
○どうせ夢だ。ぶちかませ。

評価
★★★★★
(★ 五つが最高。☆は0,5点)

予告編↓



P.S.
 出てくる銃器が中々面白いものばかりだったので、『第9地区』のレビューのときににしさんから教えてもらったサイトでちゃんと調べてきました!
 という事でこのブログではたまに行われる銃器紹介。

 まずは主人公のコブの持っていた銃。

武器ベレッタpx4とグロック

 サイレンサー付けてたりしましたが大体一貫してベレッタPX4ストームと言う拳銃を使ってました。

武器ベレッタpx4

 映画で見るのは珍しい。かの有名なベレッタM92Fの後継拳銃。かなり良い拳銃らしいが、今は銃器業界も不況で米軍の採用拳銃トライアルに参加してたんだけど、トライアルそのものが凍結しちゃったんだとさ。

 画像でアーサーが持っているのはグロック17。


武器glock17
武器グロック17

 まぁこれも有名なオーストラリア産の拳銃。出た当時は珍しかった強化プラスティックをフレームに使っていて、そのせいか税関を通り抜ける事ができると言うデマが流れた。んなわけあるかい!金属部品たくさんあるしね。中々に優秀で使いやすく、ベストセラーとなり今でも改良を加えられてる良い拳銃。


 モルが持ってたのがシグザウアーP232

武器SIG-Sauer P232
武器シグザウエル P232

 発音の違いでシグザウエルとも読める。
 形がゴツゴツしてないか、映画で女性が持っていることが多い気がする。確かに上品で優雅なカーブを描いてると思う。


 第一階層でアーサーが敵に撃ってたアサルトライフルはFN SCAR。

 武器FNSCAR-L
武器FN SCAR-L

 SCARとは「Special operations forces Combat Assault Rifle:特殊部隊用戦闘突撃銃」とのことらしい。FNは会社の名前。次世代アサルトライフルの一種で、折りたたみ式且つ伸縮式でチークパッドも兼ねるストックが特徴だと思う。格好良い。

 
 イームスが使っていたグレネードランチャーはMGLと言うリボルビング・グレネードランチャー。

武器グレネードMilkor MGL

 グレネードランチャーって言うのは、簡単に言うと手榴弾を遠くに飛ばすもので、これはその弾をリボルバータイプの拳銃の様に装填するもの。よく映画で見かける。


 第三階層でのコブが持ってたスナイパーライフル。ブレイザーR93

武器Blaser R93 LRS2
武器ブレイザーr93

 あんまり詳しくないが、近未来的な外見が好き。
 画像無いけど、同じ第三階層でイームスが持って無双してたのはSIG552。

武器sig552

 この銃は高いから映画では東京マルイ製の電動ガンが使われる事が多いらしい。この映画ではどうかわからんけど。


 ほんとどーでも良いことだけど、インセプションの銃選択のセンスちょっと好きかも。
 二回目を見てきました。やっぱ面白い。朝から起きてて銭湯行って演劇二つ見てその後の鑑賞でかなり眠かったけど全然眠りませんでした。

 一番わからなかったのが、虚無からの脱出方法。コブとモルが虚無から戻るときに列車で自殺したの描写を考えると、虚無に行っても死ねば帰ってこれるって事??って事はコブはサイトーに銃で頭を撃ち抜いて自殺させて虚無から帰ってきた??こうしちゃうとあんなにヤバイって言ってた虚無からの脱出方法が簡単すぎて、納得できない。まぁコブとモルは自分の意志で虚無に行って、サイトーは他の階層で死んで、しかも鎮静剤のせいで虚無に行っちゃったから、自分が今虚無にいるという自覚に差がある気もするけど。最終的に明確な戻る方法は描かれてなかった。

 パリにいた教授はどうやらコブの義理の親父(モルの父親)かなんかみたいですね。だから最後空港に居たんだろう。普段はパリの大学に勤めているのかな?そんでコブから連絡もらって、一応空港で出迎えたと。無理あるか?(^^;

 サイトーが第二階層でピーターをイームスの変装だと思って話しかけてしまったときの、ケン・ワタナベの顔芸が最高だった!!ほんと良い役者や!!


 同じ映画を映画館に二度見に行くのは初めてなんですけど、『インセプション』は楽しめたわ!!
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2010/08/22(日) 13:11:43|
  2. 映画-洋画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

「インセプション」は断突1位、「見てない奴は映画館行って見て来い!マジで!」は禿同!

>印象に残りまくるここの余裕のシーン。なにこの人、格好良すぎるわ。女だったら間違いなく惚れる。

このシーンでまじ惚れた!本当ニヤニヤしちゃった。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットは「(500)日のサマー」っていう映画の主役で出てて、今回とは真逆のダメ男役だったんだけど、そのギャップもあって余計よく思えたなぁ。
関係ないけど「(500)日のサマー」はとてもいい映画だったから気がむいたら見てみて。今年DVDで見た映画だと1位かも。

>ってかこいつらの名前コードネームかな?サイトーは違うっぽいけど、他は単純というか、何かの引用みたいな名前だし。

町山智浩のインセプション解説(というのは名ばかりでほとんど映画評論家論展開)で、アリアドネはギリシャ神話から取られたって言ってた。見てないから分からないんだけど、「惑星ソラリス」の引用がたくさんあるらしい。
http://d.hatena.ne.jp/yonyonsa/20100730/p1

2回目見たときにエンドロールで『水に流して(Non, je ne regrette rien)』がスローになって例の曲になってたのに気づいた!1回目じゃ絶対気づかない。コブの子どもの靴がラストだけ変わっているっていうのもネットで見て確認したんだけど、気づいた人すごいなぁ…。

ラストあそこで止めとくのはお決まりだけど、私はああいう終わり方は好きだな。最後めでたしめでたしで終わって欲しい気持ちは分かるけど、ドラマならありでも映画だと品がないかなと。
  1. 2010/08/23(月) 00:05:17 |
  2. URL |
  3. curry #-
  4. [ 編集 ]

昔NHKで見た「クラインの壺」ってドラマを思い出した。

ノーラン先生は本当に良い仕事をしてくれるよ。
なんか、とりあえず面白かった!
深層心理の階層構造が複雑で、もう一回改めて見てみたい気はしてる。

ラストのコマだけど、自分もcurryさんと一緒で、あれがベストだったと思う。
もし、コマが倒れて終わったら、一気に評価が下がるところだった。

それから、第二階層の廊下のシーン。
メイキング見たら、CGとかじゃなくて、廊下全体をぐるぐる回して、その中で撮影してたよ。
あの独特の臨場感と迫力は鳥肌が立った♪
  1. 2010/08/23(月) 00:25:00 |
  2. URL |
  3. CROSS #-
  4. [ 編集 ]

長いです。すいません。

自分も「クラインの壷」思い出した。
ドラマも小説も読みました。
面白いよね、あれも。

ノーラン先生は銃のルックス面でのチョイスが良いと思う。
ジョーカー様のトンプソン?+ドラムマガジンとかさ。


mixiに書いたやつの改変コピペ

一番気に入ったのは、エンドロールに流れた「起きる合図の曲」。
「みんな起きろよ」「夢(=映画)は終わりですよ」と。
こういう遊びをエンドロールでやってくれるのがとても好き。

このエンドロールで一番強く感じたことだけれど、
この映画は「映画についての映画」だと思う。
インセプションされる=映画を観る。

標的(=観客)の心の奥に何かを揺さぶり、
芽生えさせる"何か"を植えつける。
そのために、世界を構築し、物語を展開させ、結末をむかえさせる。

途中の作戦を練るシーンなんかは、
映画を作る前の会議に似ている。

「標的が思った以上に武装されていて、インセプションが困難に」
っていう展開は、
ダークナイトが思った以上に評価されて、
客の期待値が上がり、ちょっとや、そっとじゃ満足してくれない。
という現状に似ているかも。

インセプションって、
広告やプロパガンダなんかの置き換えではないかと。
色々と工夫を凝らして、
人の心の奥に何かを植えつけ、芽生えさせ、行動に移させる。

危険を伴うという点も示される。
我々はインセプションされる側でもあるけれど、
インセプションする側でもあると。


2001年:宇宙の旅オマージュがあった。
年老いた謙さんは2001年のラストの年老いた主人公。
ぐるんってなった町や壁を歩くシーンは、宇宙船の中。
左右対称の構図。
困ったなぁ→爆破で進めっ。
  1. 2010/08/26(木) 00:06:19 |
  2. URL |
  3. にし #-
  4. [ 編集 ]

>>curry

 『インセプション』は映画館で見るべきのまさにHOTな映画だと思う。そろそろ終わっちゃうのかな?

 2回目見て改めて思ったけど、アーサーが格好良すぎてやっぱりディカプリオが霞んでるわ(^^;
 『500日のサマー』はそのうち見ます!

 検索してみて思い出した。アリアドネってアリアドネの糸からの引用だった。ミノタウロスの迷宮から逃げるために使うアイテム。コブを迷宮から救う役目なんだね。

 夢の中では時間軸がかなり変わるから、子供があんまり成長してないってのは特に疑問には思わなかったんだよね。靴は全然気がつかなかったけど、思い出してみると子供のシーンはラストと途中で風景とか細かいところが微妙に違う気がするわ。

 ラストのやり方は嫌いじゃないけど、「ラストお前らコブが本当に戻れたかどうか議論しろよ」って言われてるみたいでちょっと嫌なんだよね。あそこで倒れてもなお議論の余地がありまくるし。ちょっとあざとく感じた。
  1. 2010/09/01(水) 16:48:08 |
  2. URL |
  3. 成川ジロー #-
  4. [ 編集 ]

>>CROSSさん

 すまん、クラインの壺知らないです。

 二回目見てみると色々とわかりやすかった。でも一回目と同じようにアクションとかに目が行っちゃって考える暇とか無かったわ笑

 ラストはcurryさんのところでも書いたけどあざとい感じがして。「もういいよ」って思っちゃった。個人的なサジ加減だけどね。もう十分そういう謎かけやってんだからって。
 とりあえずCROSSさんがラストを物凄い重視する事はわかった。それは当たり前の事だけどね。でもこの映画がコマ倒れて終わっても「倒れない方が好きだったなぁ」って感想が出てくるだけで評価が一気に落ちる人ってあんまりいないと思う。

 あれやっぱり廊下ぐるんぐるん回してやってるのかwwあれやってみたいわー。
 通路走ってていきなりアーサーが前方に吹っ飛ぶシーンも面白いよね!
  1. 2010/09/01(水) 16:56:10 |
  2. URL |
  3. 成川ジロー #-
  4. [ 編集 ]

>>にしさん

 『ダーク・ナイト』のときはそこまで思わなかったんですよね。主人公が銃使わないから目立ちにくいってのもありますけど、オープニングのジョーカーの銀スライドのグロックのフルオートが良いなぁってくらいで。あと、銀行員のウィリアム・フィクトナーのソードオフショットガンかな。あれも良い。

 エンドロールのときにかかる起きる合図の曲なんですけど、エンドロールでスローになって自然と映画のメインテーマに変わるのは、「まだまだ夢から覚まさんぞ!もう一回見に来いや!!」って事とも取れますね!!笑

 引用の方向が逆じゃないですかね?逆と言うか、インセプションっていうのはアイディアの植え付けで印象付けですから広告やプロパガンダに元々含まれてるもので、置き換えと言うよりはそのまんまと言うか。広告やプロパガンダってのはインセプション目的だと思うので。メディア全般に言えた事ですが。

 ノーラン監督が何処まで考えてるのかは実際わかりませんけど、「映画についての映画」ってのは面白い考えだと思います。自分は「夢」って言う今回の舞台が映画とかのものつくり、独立した世界作りいうものと似通っているからだと思いますが。
 映画に限らず何かをつくろうって考えて作戦会議するのは楽しいですよね。だから自分もそのシーンに無性にワクワクしてしまったんだと思います。

 エレベーター爆発で吹っ飛ばせ!=爆発ボルトですもんね!未だに宇宙船の中を走ってトレーニングしているシーンの撮り方がわかってません(^^:
  1. 2010/09/01(水) 17:19:26 |
  2. URL |
  3. 成川ジロー #-
  4. [ 編集 ]

さっき電話でも話したけど一応コメント。
俺も今年ぶっちぎりで№1だわ。「ダークナイト」もそうだったけど出だしからの映画への引き込み方が素晴らしい。

>印象に残りまくるここの余裕のシーン。
どさくさに紛れてキスさせてんじゃねーよw

個人的にはケンさんはずっと悪役だと思ってたら途中からなんかいい人になってたのが意外だったねえ。序盤のケンさん凄く好きなんだけど。
というか後半で影が薄くなるケンさんの扱いがバットマンビギンズと同じw

マイケル・ケインがモルの父親ってのは大学の講義室でのコブとの会話でわかるよ。心理学系の教授なんだろうね。モルが夢に入れたのもコブと一緒に世界を創造したのも父親の薫陶があったからだろう。

ラストの空港でコブの周りにチームの皆やロバートがちらほらいるのは個人的にはバンドのPVみたいだと思った。

俺もラストは夢派なわけだが。何十年も夢の中で過ごして戻ってきたところもまた夢の中でしたってね。その方がメメントを撮った監督としては自然かなと思う。個人的にそういうオチの方が好きでもあるし。
とにかく「お前が今見ているものが現実とは限らんわな」系の話は大好物です。
エンドロールの後、やばい、もう一度観なきゃとすぐ思ったのは正月に初めて2001年宇宙の旅を観て以来だなあ。見事に植えつけられたぜ。

あと、トーテムはアリアドネ→チェスの駒、アーサー→イカサマサイコロだよ。コブ以外の面子のトーテムが回ってるところも見たかったねえ。
  1. 2010/09/09(木) 01:20:12 |
  2. URL |
  3. かと #-
  4. [ 編集 ]

>>かとさん

 全然訳わからないのにそのまま「お、なんだなんだ?」って引き込まれますもんね。説明不要の面白さ!

> >印象に残りまくるここの余裕のシーン。
> どさくさに紛れてキスさせてんじゃねーよw
 アーサーだから許せるwww

 自分としては最初っからケンさん悪役っぽく無かったって言うか、仲間になる空気を感じました。ビギンズよりは全然良いですよ!!影武者ってwww笑

 心理学系ですかね??アリアドネは建築系っぽいかなぁって再度見て思ったんですけど。あの技術は心理学系のスキルが大事なのか建築系のスキルが大事なのか、いまいちわからない。。

 ラストシーンだけ光加減とかおかしいですからね。そこが良い!

 本当にどっちとも取れる気はするんですが、自分はお腹いっぱい過ぎてもうはっきりさせちゃって良いよ!現実に戻れてめでたしめでたしで良いじゃん!てのがありますね。
 自分もそういうオチ好きですが、この映画に関してはって事で。
 やっぱりcurryさんがツイッターで前につぶやいてた誰かが言ってたと言う「コブがトーテムを回そうとして、やめる」って言うのが一番良いかなって思います。好みです。

 トーテムって全部回すもんなんですか?チェスのコマがありならケン・ワタナベは将棋のコマだと予想!ベーゴマとかだったら「お前実は下町の出かよww」って感じで面白いですよね笑
  1. 2010/09/10(金) 17:33:55 |
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  3. 成川ジロー #-
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