成川ジローの愛すべき○○ブログ(ネタバレあり)

管理人である成川ジローが愛すべき映画やアニメを格闘技、プロレスに絡めたりもして語るブログ。

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インビクタス

 自分が色んなところでのたまっている復讐からの救済、赦すこと、ツァラトゥストラの悲願であり超人への第一歩、自分のような何の力が無い人間が叫んでも誰の耳にも届かないが、実績もあり力もある人が叫べば、他人を変えることができる。
 とにかく、この映画は自分の叫びたいことを叫び、実践し、スポーツを媒体に国をまとめて引っ張り上げた人間の物語。しかもそれが実際に起きた事であったりするんだから、凄い。今まで全然知らなかったけど、自分はこの映画の主人公ネルソン・マンデラに最大の敬意を払う。


邦題『インビクタス/負けざる者たち』
原題『Invictus』
2009/アメリカ/132分
監督 クリント・イーストウッド
出演 モーガン・フリーマン、マット・ディモン、ザック・フュナティ、スコット・イーストウッド、他

ポスター

 1994年の南アフリカ共和国。反政府運動で約30年間投獄されていたネルソン・マンデラは、人種差別が色濃く残る祖国を憂い、愛する国を正しく導く事を決意し大統領選に立候補。初めて黒人にも選挙権が渡ったその選挙で見事当選する。黒人のマンデラが当選したことで、それまで支配階級だった白人はその政治を恐れ、黒人たちは今までの迫害の挽回を期待し歓喜していた。国のラグビー競技会もこれを機に白人主導でつくられたラグビーチームを一度解散し、チーム名もエンブレムも変えてしまおうとするが、マンデラ大統領は直々にその会議の場に赴き、最初満場一致であった議会を説得し、僅差であるが、チーム変革を思いとどまらせる事に成功する。
 マンデラは白人の誇りであったラグビーチームは残し、強化し、今までの迫害の復讐は良しとせず、これからは白人は同等のパートナーであると宣言し、ラグビーチームのキャプテンであるピナールをお茶会に招待し、これからの南アフリカ共和国の理想とこれから南アフリカでワールドカップが行われるラグビーの重要性、チーム立場を伝え、協力して欲しいと鼓舞する。
 こうして大統領の周囲から次第に白人と黒人の仲が良くなっていき、ピナールはマンデラを良く理解し今まで以上にチームに全力を注ぎ、南アフリカワールドカップが開催の日がやってくる。


 自分の親父がとても見たがっていて、自分は最初そんなに興味が無かったのだが友人に「今はイーストウッド作品が熱い」と言われて興味が沸いてきててレンタルして見た。
 これが予想以上に面白い。物語の作りも絵作りも構成もテーマもかなりしっかりしている。役者も良い。自分としては、かなり隙の無い作品に思えた。

 主人公のネルソン・マンデラ大統領。演じるのはモーガン・フリーマン。

モーガン

 刑務所に入っていたことのある黒人大統領。もう演じるのはこの人しかいねえだろって配役(『ショーシャンクの空に』『ディープ・インパクト』)。最近はダニー・グローバーと言う選択しもあるかな。ってかマンデラ大統領本人が「映画化するなら誰に演じて欲しい?」と聞かれたときに答えたのがフリーマンだったとか。マンデラさん、贅沢な考えだけど、とてもとてもわかってらっしゃる笑 選ばれたフリーマン本人もとても興味を惹かれて独自にインタビューなどをし、映画化の権利を得て、盟友イーストウッドに監督を頼んだらしい。
 フリーマンも魅力のある人間だが、マンデラ大統領本人が相当魅力ある人柄だったっぽくて、相俟って最高の大統領となっていた。格好良すぎるぞ(^^; こりゃ惚れる笑


 ラグビーチームのキャプテン、フランソワ・ピナール。マット・ディモン。

マット
マット2

 マット・ディモンあんまり好きな俳優じゃないんだが、今回のディモンは好き。縦長体型だったイメージがあるんだけど、鍛えて見事な分厚い身体に仕上げて横長になった。個人的に普段のディモンよりもこっちのガチムチマッチョの方が良いなぁ。
 ピナールはとても熱い心を持ち、話の分かるナイスガイ。最初は大統領が変わって不安になっていたが、マンデラと直接話し、その理想に胸を打たれ、ラグビーチームを国の誇りにするために尽力する。駄目なところが見あたらない最高のキャプテン。こりゃ惚れる笑


 この2人を中心に国が変わっていく。特に大統領のボディガードたちがだんだんと仲良くなって、ラグビーをやってたり、警護よりも試合が気になってしまうところとかはとても微笑ましくて笑える。

ボディガードたち

 この白人と黒人で険悪なムードになってたボディガードたちが、

若いしたボディガード

 休憩中に一緒にラグビーやってるwww暖かい良いシーン。
 試合中も、警護を忘れて一緒になって喜び合う。

サッカー派の黒人とラクビー派のボディガード
笑いあうボディガード
仕事も忘れて喜び合う。殺されたと言っていたボディガード

 黒人側のマジメなリーダーも

嫌いな白人と喜び合って悪息がしない

 南アメリカが勝って客の白人男性に抱きつかれたりして、思わず笑顔が出ちゃったり。人種を超えて国が一つになった瞬間。素晴らしい。

 クライマックスの試合のシーンでの、乞食の黒人少年と白人のタクシー運転手がラジオで試合を聞いていて、最初は険悪なのに最後には抱き合って喜び合うまでになるシーンは最高。なんか『トンマッコルへようこそ』並に憎み合っていたのが馬鹿らしくなる優しいシーンだと思う。

最初は険悪なタクシー運転手

 ゴミ拾いをしている黒人少年がラジオで試合の展開を知りたくてさりげなく寄ってくるも、最初はタクシー運転手達は嫌がって近くに来るだけで追い払おうとする。

タクシーの上に

 それでも少年は試合が気になって仕方が無いようで、タクシーの上に座っちゃう。運転手達は何も言わない。

一緒にラジオを聞く

 いつの間にか一緒にラジオに耳を傾けている。手にはジュースが。たぶん運転手が買ってやったんだろうなぁ。

喜び合うタクシー

 そして最後には抱きしめあって喜び合う!試合前までは本当に「どっか行ってろ!」って感じだったんだが、何とも微笑ましい。。。

 ちょっと本筋から離れるが、そのクライマックスの試合の相手国はオーストラリアのオールブラックス。ラグビー界最強のチームなんだが、そこじょジョナ・ロムーって選手が凄い。演じているのはザック・フュナティって人なんだけど、ちょっとしたメイキング見たいのを見てみたらクリソツだった。

ロムー

 劇中でも南アフリカチームも警戒しまくってて、ノンフィクションだから普通に実在してた選手なんだが、身長190cm120kgのガチムチすぎる身体でなんと100メートルを10秒台で走るらしい。リアル化け物wwwこんなんにタックルされたり、ボール持って突っ込んでこられたらそれはまさに交通事故レベル。俺だったら死ねる。その瞬発力と恵まれた身体はプロレスやってても総合やってても大成しただろうな。


 話は戻るけど、試合シーンは思わず応援したくなってしまうくらい良くできている。
 考えてみるとスポーツの国際試合ってのは代理戦争だから、自然と国の威厳と誇りがかかってくるものだし、そういう新しい共通の敵(国)をつくることで国を一つにまとめるというのはとても上手なやり方だったと思う。そしてマンデラが大統領就任後、実際に成果を出して弱かったチームがワールドカップで優勝するっていうのは奇跡的なドラマだなぁと感心した。前にも書いたが、これが史実であるっていうのが本当に凄い。
 人種差別を乗り越えてラグビーで優勝する実話の話ってなると『タイタンズを忘れない』があった。あれも凄い良かった。両方とも実話ってのが本当に良いよね。差別を乗り越えて協力して強くなる。本当に差別とか馬鹿らしいよ。
 『インビクタス』の方が国のお話でスケールがでかく、国の黎明期の話だから、毒や悲劇の気配は漂っているけれどそういう危機は無い。まさに奇跡だわ。

 自分が不幸なんだから他人も不幸であるべきだと考える人がよくいるが、そういう人がまさに復讐に捕らわれた人間であり、ツァラトゥストラの言う悲願の「復讐からの救済」の対象であり、マンデラがツァラトゥストラを読んでいたかどうか知らんが、マンデラの思想の根底をなしている。それは演説のシーンなどで劇中に何度も現れる。
 権力があるマンデラがこれを言い、実践しているというのは感動的ですらある。敬意を払わずにはいられない。


 テーマも素晴らしいし、他の要素もレベルが高く本当に隙の無い作品。こういう映画は本当に感動する。見て損は無いので、声を大きくして勧められる作品である。面白い。


愛すべき名場面
○大統領の演説
○マンデラがピナールをお茶に誘うシーン
○だんだんと仲良くなっていくボディガードたち
○チームが大統領のいた監獄を見学に行くシーン
○だんだんとゴミ拾いの少年とタクシーの運転手が仲良くなっていくシーン
○チームの優勝(vsニュージーランド戦)

愛すべき名台詞
○あなた方のナイフ、銃、パンガ刀を海へ捨てなさい。
○何があろうと、絶対にもう二度と再び、この美しい国において、人が人を抑圧することが繰り返されてはならず、世界の恥さらしとしての屈辱に苦しんではなりません。
○過去は過去なのだ。我々は未来を目指す。
○赦しが第一歩だ。赦しが魂を自由にする。赦しこそ恐れを取り除く最強の武器なのだ。
○過密すぎる。大統領はいつ休むんだ?「刑務所で十分休んだ] と
○選ばれた指導者として過ちを正す。危険を恐れるなら指導者の資格は無い。
○乾杯しよう。敗北の味に。飲め。全員自分に誓え。二度と負けてたまるかと。クソまずいぜ。
○考えていたんだ。30年間も狭い監獄に入れられ、それでも人を赦せる心を。
○声明を発表しようとするバカが1人でもいたり、神の声を聞く奴がいたら地獄と化す
○変わるべき時に私自身が変われないなら、人々に変化を求められません
○6万3千人の応援ではありません、南ア国民4300万人の応援のおかげです。
○どんな神であれ感謝する。我が負けざる魂(インビクタス)に。私は我が運命の支配者。我が魂の指揮官なのだ。

評価
★★★★☆
(★ 五つが最高。☆は0,5点)


予告編↓


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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2010/09/01(水) 18:55:53|
  2. 映画-洋画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

俺はピンとこなかったんだよね。正直、マンデラのことをそれなりに知っているわけでもなく人種差別を身近に感じてきた経験も特にないだろう一般的な日本人がこの作品に実際のところどこまで入れ込むことができるのか懐疑的だなあ
人種差別の過酷な実態をあまり直接描かず見た目のいいところだけ見せられて、個人的には観ていて置いてけぼりをくらった感じだった

所々差し挟まれるサスペンス演出はストーリーを引き締めていてよかったし、ボディガード達までラグビー始めてしまうシーンとかは好きなんだけど
頭ではわかっても心ではわからない映画でした
  1. 2010/09/02(木) 19:09:46 |
  2. URL |
  3. かと #-
  4. [ 編集 ]

>>かとさん

 自分の場合、マンデラの要ってる事が「コレだよ!コレ!」って感じで感銘しちゃったんで、一気に引き込まれちゃったんですよね。まぁよくよく考えればピンとこない人がいてもおかしくはない。ただ、入れ込まないにしてもこの作品を楽しむ事はできると思うんですよ。綺麗な作品ですから。
 
> 人種差別の過酷な実態をあまり直接描かず見た目のいいところだけ見せられて、個人的には観ていて置いてけぼりをくらった感じだった

 これもホントありますよね。自分も書きましたが、毒の気配があるのに、毒の描写は無かった。差別差別言うけどあんまり差別されとらんじゃないか!って感じですかね。南アフリカっていう国への日本人とアメリカ人の認識の違いかもしれませんね。
  1. 2010/09/03(金) 22:28:05 |
  2. URL |
  3. 成川ジロー #-
  4. [ 編集 ]

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