成川ジローの愛すべき○○ブログ(ネタバレあり)

管理人である成川ジローが愛すべき映画やアニメを格闘技、プロレスに絡めたりもして語るブログ。

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劇場版 神聖かまってちゃん/ロックンロールは鳴り止まないっ

 レートショーでも安くならない映画館があるんですね。。。知らなかったよ。



邦題『劇場版 神聖かまってちゃん/ロックンロールは鳴り止まないっ』
2011/日本/89分
監督 入江悠
出演 二階堂ふみ、森下くるみ、坂本達哉、劔樹人、堀部圭亮、野間口徹、神聖かまってちゃん(の子 mono ちばぎん みさこ)

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 神聖かまってちゃんにとって、今までで一番でかいハコでのライブの日まで1週間。
 将棋のアマチュア大会を順調に勝ち進み、決勝戦を控えるのみとなった美知子は将来将棋のプロになることを決意するが、その将棋の決勝の日が彼氏に誘われた神聖かまってちゃんライブと被ってしまったりして、彼氏や親の理解は全く得られず、孤立してしまう。
 かまってちゃんのネット配信を見るのが大好きな涼太は、幼稚園でもパソコンを放さず、かまってちゃんの歌を友人に教えて合唱し、その歌詞が「死にたいなぁー」のような物騒な歌詞であったため問題となり、シングルマザーで昼は清掃、夜はポールダンサーとして働く母のかおりは仕事に追われながらも幼稚園に呼び出され、色々な事が上手くいかずに苦しんでいた。
 神聖かまってちゃんのマネージャーであるツルギは、上司から神聖かまってちゃんの売り出し方について自分の抱くイメージとは全然違った売り出し方を提案され、バンドメンバーにも上手く相談できず、一人悩んでいた。
 それぞれの悩みを抱える三人の人間が、神聖かまってちゃんに動かされる群像劇。


 最初にはっきり言っておくと、あらすじを書くのが難しいくらいそれぞれの状況が全然かまってちゃんと関わっていなかったり、それぞれとも関わる事が無いので、どう考えても脚本に難がある。そこはとても惜しい。
 神聖かまってちゃんの存在の描き方もちょっとおかしいと思う。自分はそこまで神聖かまってちゃんが好きと言うわけではないが、曲は好きだし、特にタイトルにもなっている「ロックンロールは鳴り止まないっ」と言う曲は確かに感動させるパワーのある曲なんだが、劇中かまってちゃんと言うバンドが過度に描写されてて、伝説のバンドみたいになってる。ビートルズみたいな描かれ方というのは言いすぎだけど、ほんとおかしいくらいに伝説的に描かれている。正直、まだそこまで映画でやるほどのバンドでは無いと思う。サザンやB'z、ラルク辺りの大御所でも映画作ったときこんな描かれ方しないと思うんだけどな(^^;

 とりあえず主人公達とそれぞのエピソードを紹介していく。

 (たぶん)一番主人公ポジションにいる、プロ棋士を目指すロックな女子高生、美知子。二階堂ふみ。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000024106

 プロ棋士を目指している事によって、友人や彼氏、家族との間に軋轢が生まれている、悩み多き女子高生。
 二階堂ふみさんという人は有名な人なのかな?自分は全然知らなかったけど。
 まず、この人を悩み多き不幸な人にするための周囲の人物設定がおかしい。これでもか!って言うくらい将棋に対して無知ってのもあるけど、とにかく馬鹿ばかり。

 まず彼氏、「恥ずかしいなぁ、彼女が将棋のプロってて」って言う台詞は本心で言ってるの?その感覚が全く理解できない。滅茶苦茶格好良いと思うのだが……その前の「将棋にプロなんてあるの?」みたいな台詞もマジで言ってるのかこいつ?と疑問に思ってしまった。今の高校生って将棋のプロがいる事を知らないの?そうだとしたらジェネレーションギャップだなぁ……こいつはよりによって映画内唯一の美知子の友人の女の子と浮気するんだけど、こういうクソ野郎からこの映画のメインタイトルにもなってる神聖かまってちゃんのCDを借りて、その影響を受けて決勝戦に望むみたいな展開は欠陥だと思うんだけど……普通に最後何の制裁も受けずにライブ楽しんでるからねこの人。それで良いのか?(^^;
 美知子に蹴られるシーン2度あるんだけど、それもぬるい。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000034440

 ザ・無防備www蹴られた後悪態ついてるんだが、そういう態度を取るんだったら反応するだろ。なんで二回とも無防備で突っ立ってんだよ。こんなんならもっとコミカルにしたほうがよかった。ドロップキックさせとくべきだよなぁ。もしくはエンズイギリとかか。とにかくこの浮気シーンは滅茶苦茶完成度が低いと思う。この後の自転車のシーンは凄く良いんだけどね。

 次に親父。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000028084

 「大学行かないのなら自分で金稼げ」って娘を家から追い出そうとするってのは、いったいどんな教育方針なんだろう……しかもこの家にはおそらくこの親の教育方針のせいで引き篭もりになってしまった兄がいる。息子が引き篭もってる状態で、娘を説得もせずに一方的に大学行きを強制しようとして追い出そうとするってのは恐ろしく現実味の無い話で、普通に冷めてしまった。無いでしょ。普通は「大学行きながらでも、将棋は続けられるでしょ」とか、そういう説得があるもんだと思うけど……最近の親ってこんなんばかりなの?
 美知子が引き篭もりの兄とドア越しに目隠し将棋をやるシーンは凄い良い。凄い好き。このシーンのためだけにプロ棋士目指す女の子を主人公にした甲斐はあったとは思う。そこに神聖かまってちゃんを全く絡めることができてない事が同時にこの映画の最大の欠点なんだけれど。

 あと、これはどうでも良いかもしれないが、将棋に勝ったときの美知子のガッツポーズ。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000084664

 おそらくこれを見た人は可愛いと思うんだろうけど、自分にはどう考えても



 これが元ネタにしか見えなくて、こっちの方が全然可愛くて、なんとも微妙だった。もうこっちの方はある意味僕の理想です笑 こういうのを萌と言うのだろう。

 悪い癖ではあるんだけど、将棋大会のシーン。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000021198

 なんでか三脚使ってなくて、掲げてあるタイトルが上下に揺れてとても気持ち悪い絵になってた。別に心理を描こうとかそういうシーンでも無いところも。撮影時に三脚忘れたのだろうか?




 2人目の主人公は、バツイチポールダンサーのかおり。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000043098

 仕事も私生活も上手く行かず、子供にも振り回されてせっぱつまってる人。予告編から撮った画像ではバツイチ寸前って書いてあるから、劇中にあったのは離婚届にサインしろってシーンだったのかな?普通に既にわかれてるもんだと思ってました。鬱屈した感じはまんま『レスラー』のマリサ・トメイだなぁと思った。こっちの方が若いからか、哀愁というか、切なさみたいのは感じなかったけど。
 元AV女優らしいです。全然わからん。まぁ演技はあんまり上手くないと思った。

 この人もほとんどかまってちゃんとは絡まず、息子の方が絡む。
 息子の涼太。坂本達哉。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000048051

 黄色い服の子供。ミニノートPCを肌身離さず持ち歩く子供。保育園の年でミニノート使いこなしてニコニコ動画でコメントするって……今の時代の子供ってこんなにませてるの?(^^; 
 とにかくこの子はかまってちゃんが大好きで、保育園の友人達を集めてかまってちゃんの歌を合唱してしまう。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000052363

 画像の通り、立派に指揮までしている。これは素晴らしい事だと思う。保育園の友人を自主的にここまで集めて組織化して合唱するなんて、この子のリーダーシップマジでヤバイ。この歌の歌詞があんまり良くないって言うんで問題になってかおりが呼び出されるんだが、俺が先生だったら褒めるけどね。誰にでもできる事じゃないですよこれ。別にPCいじって内に引き篭もってる訳じゃないし、素晴らしいと思う。
 この子供が起こした合唱事件がきっかけでかおりはかまってちゃんに出会う……ってわけでもないよねこれ。子供がよく聞いてる曲をなんとなくちょっと覚えてしまっていて、それでたまたま同じ職場のダンサーが控え室でユーストリーム聞いてて、それを見てなんか凄いはまっちゃってテンション上がっちゃって、吹っ切れた感じでダンス頑張れる!って言う……やっぱりどう考えてもずいぶん滅茶苦茶な脚本だよこれ(^^;??


 3人目の主人公はかまってちゃんのマネージャーのツルギ。本人らしい。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000036446

 唯一直接的にかまってちゃんと関係のある主人公。かまってちゃんと、その売り方を変えてメジャーデビューさせようと言ってくる上司との間で板ばさみになって悩むのだが……なんとこのマネージャー、武道館ライブもいけるよ!って言う大事な大事な話を最後までかまってちゃんメンバーに一切伝えず、自分だけで勝手にイメージが違うと悩み続け終いにはその話を握りつぶすと言う、最低最悪の行動を取る。なんでだよ!?ポスターはどっかに置き忘れて、それをメンバーが見て……って言う一悶着の伏線アイテムかと思ったがなんでもなかった。
 かまってちゃんメンバーにどう伝えればわからなくて悩みながらそれとなく「生活困ってない?」とか聞くシーンは面白かったけど、話はちゃんとメンバーに降ろせよ。かまってちゃんを私物化してる。これ実話が元とかじゃないよね笑
 ツルギさん本人であるらしいんだけど、この人割と演技上手かったように思えた。

 神聖かまってちゃんメンバー。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000077645

 の子はほとんど出番(演技)無し。他のメンバーは台詞喋らせられてる感はとても感じだけど、MONOはなんか凄い良かった。ツルギさんとのやり取りが良い。

 応援ソングにしろ!と無茶を言う上司役の堀部圭亮。

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000072992

 最近ちょくちょく映画で見かけるようになったな。ウリナリの中の芸人の堀部のファンでした。『クライマーズハイ』のときの演技は凄い良かったけど、今回はなんか微妙だった。


 んで、とりあえずこの3人がそれぞれ悩みを抱えながらもライブの日を迎えるんだけど……

『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』予告編.mp4_000007120

 ライブとしては良いよ。映画館の音響で聞けたのも良い。だけどさ、どう考えてもこのライブ見て3人が悩み乗り越えて元気になるみたいな展開に無理があるのよ。

 美知子は決勝戦でピンチになるけどどうにか勝つ感じなんだけど、本当にここに関してはかまってちゃんが一切絡んでない。ただ大会までに彼氏が浮気したりして親とも喧嘩して嫌な事ばかりでコンディション最悪だったけどどうにか自力で勝てましたというだけの話。物語の欠陥。どうせならハチワンダイバーの獣人右角ばりにイヤホンで音量MAXにしてユーストリームのライブ中継聞いてパワーアップするとか(審判に止めさせられるだろうけど)やらないと話にならないでしょ。
 しかも家ではCDを聞いたのかユーストリーム見たのかわからないけど、そのタイミングで引き篭もりの兄貴出てきちゃってるし。これが一番酷い。んなわけわるかい。かまってちゃんの音楽聞いてたら一日もかからないで引き篭もりも直りましたって、進研ゼミの漫画でもこんな事無いぞ。この展開だと結果的に引き篭もりへの応援ソングになっちゃってるけど、それも良いのか?
 自分だったら、せめて、娘に強く言ってしまった事を後悔した親父に将棋盤を兄貴の部屋の前に持って行かせ、そこで兄貴とドア越しに将棋を指そうとして一手指し、ドア越しに兄貴の一手の声が返ってくる展開で終わらせる。まぁこれでも結局かまってちゃん絡められてないけどさ。とりあえず出てくるのはない。

 ダンサーのかおりも、ユースト見て元気もらった感じになってるけど、これも意味わからんよな。観てて普通になんで?ってなった。どうせならかまってちゃんの曲かけて、客のブーイングとマネージャーの制止を振り切って見事に踊りきっていつの間にか客のブーイングとか止んでたみたいにして欲しかった。物凄い中途半端。
 保育園の先生もユーストリームで見て、何かを感じ入る顔。何が言いたいんだろう?こんなにもこのライブが凄かったんだ!って言いたいのかな?

 んでまさか、堀部もかまってちゃんのライブ見て何か納得した顔して頷くとかね。もう。なんなんだよこの展開は?
 神聖かまってちゃんのライブが凄くて、それを聞いとけば全部上手く行く!みたいなごり押しな展開。まぁ実際美知子はそういう展開ですらなかったけど。
 三者がかまってちゃんに惹かれる共通点とか描いて欲しかった。あと、微妙にそれぞれの話をクロスさせたら面白いのになあ。イーサン・ハント、ドン・チードル、リチャード・ギアの『クロッシング』みたいに最後にちょこっとだけでも良いからさ。そういうことしないと、互いに絡みが無いと群像劇って成り立たないんじゃないだろうか?

 細部の詰めが甘すぎる、自主映画っぽい映画。わざとふざけて話つくってんのかとも思ったが?そういう訳でもないと思う。『サイタマノラッパー』観てないから、これがこの監督の力量なのかどうかわからないが、もっと頑張らなきゃ駄目だろとしか言いようが無い。部分部分光るところはあるけど全体としてまとまりが無くてお粗末。

 神聖かまってちゃんの曲、特にロックンロールは鳴り止まないっは本当に良い曲だと思うし、凄い勢いのある曲だと思う。その曲の力に支えられた作品。それが無かったらどうにもならない。
 神聖かまってちゃんの説明とか、ライブがどう凄かったのかとか、そういう説明も一切無いので、最初から神聖かまってちゃんをちゃんと知ってる人向きかもしれない。


愛すべき名場面
○引き篭もりの兄とドア越しに将棋を指すシーン
○ライブ

愛すべき名台詞
なし

評価
★★☆
(★ 五つが最高。☆は0,5点)

予告編↓
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

  1. 2011/05/31(火) 21:54:11|
  2. 映画-邦画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

「レンタルビデオ屋始めました」バトン

 自分が敬愛する(主に)香港映画のレビューをやっているブログで行われてたので自分もやってみようと思いました!


あなたはレンタルビデオ店をオープンしなければならなくなりました。
つきましては五十音につき一本ずつタイトルを揃えてください!
その際のルールは以下のとおりです。

1、自分の好きな映画から選ぶ
2、1監督につき1作品とする
3、自力で思い出す
4、外国映画、日本映画は問わず

yahoo映画の視聴履歴見てやったけど、自力と言えるのかな?(^^;

【ア行】
【ア】
『阿羅漢』
1986/中国・香港/89分
リュー・チャーリアン
阿羅漢

 少林寺三部作の最高傑作にして、個人的には武術映画の最高傑作。下手したらジェット・リーの最高傑作とも言えるカンフーアクション映画。
 『アメリカン・ギャングスター』『アフタースクール』など、【ア】は色んな名作があって、かなり迷いました。でもその中でも一番見てるだろうし、自分の誕生年に公開されたと言う事で記念に。

【イ】
『インセプション』
2010/アメリカ/119分
クリストファー・ノーラン
インセプション
 このブログの2010年ランキングで『ヒックとドラゴン』と共に1位となった、ノーランの描く脅威の映像とちょっと中二なアイディアのSFアクション大作!
 自分は普段同じ映画を映画館で2回以上見ることは無い人なんだけど、これは色々縁があって3回も見てしまった。毎回滅茶苦茶楽しめた。フランシス・ンとアンソニー・ウォンが激シブの『インファナル・アフェア 無間序曲』と少し悩みました。

【ウ】
『ウォッチメン』
2009/アメリカ/163分
ザック・スナイダー
ウォッチメン
 アメコミのヒーローが現実にいる世界を見事に描ききった快作。
 なによりもロールシャッハの存在。最後のロールシャッハのシーンは涙が出た。まさしく超人。絶対に妥協せず、最後まで正義を貫徹する姿はやばい。愛すべきボンクラである。人としてよろしくないけど、それが超人。

【エ】
『エイリアン2完全版』
1986/アメリカ/154分
ジェームズ・キャメロン
エイリアン2
 宇宙海兵隊、M41A1パルスライフル、スマートガン、パワーローダー、そしてクイーン。数多くの偉大なアイテムを生み出し後世に多大な影響を与えた。SF戦争アクション映画の原点。
 ここでキャメロンを出して 『ターミネーター』シリーズが使えなくなるのは惜しいが、それよりも『エグザイル/絆』を出して『ヒーロー・ネバー・ダイ』が使えなくなることを恐れました。『エレファント』とも迷ったけど。

【オ】
『男たちの挽歌』
1986/香港/95分
ジョン・ウー
男たちの挽歌
 これも後世に多大な影響を残した、香港ノワールの火付け役となった映画。ジョン・ウーが香港映画界にカムバックを遂げた作品であり、そのままジョン・ウーの名前を世界に知らしめた名作。
 自分の一つの原点かな。ラストでユンファがレスリー・チャンの胸倉掴んで怒鳴るシーンは泣く。ってかまた1986年か、俺の生まれ年って当たり年だったのか?


【カ行】
【カ】
『COWBOY BEBOP 天国の扉』
2001/日本/114分
渡辺信一郎
カウボーイ・ビバップ
 ハードボイルドSFアクション、スペースオペラ。ジャンルは色々言い方あるけど、アクションが良く、話も面白く、声優も最高、音楽も素晴らしい、文句の無いアニメの映画版。総集編ではなく番外編。
 渡辺信一郎監督は自分の好きなアニメ監督なんだが、気のせいか活動が少ない気がする。もっと活動して欲しい。ってかキアヌで実写化されるのかな?

【キ】
『Kids Return キッズ・リターン』
1996/日本/108分
北野武
キッズリターン
 北野武が描く青春の映画。
 どこが好きっていうか全部好き。ラストでなんかしらんが感動してしまうし、久石穣のこの音楽が流れると凄い良い気分になる。こんな映画撮れる武って凄いんだなって本当に思った。『キック・アス』『菊次郎の夏』と悩んだ末にこれ。どれも最高。

【ク】
『グーニーズ』
1985/アメリカ/114分
リチャード・ドナー
グーニーズ
 偶然海賊の秘宝の地図を見つけた子供たちが、自分達の家を守るために宝探しに行く、アドベンチャー映画の大傑作。
 自分の原点です。大好きな映画で、何度も見てるし、初めて見た映画かもしれない。 冒険したかった。宝探ししたかった。『クレヨンしんちゃん』シリーズとか、『クロコダイルダンディー』とか、選びたいのが多かった。なんか「ク」は子供心をくすぐる名作が多いね。

【ケ】
『検事Mr.ハー/俺が法律だ』
1986/香港/96分
コリー・ユン
検事ミスターハ
 話はともかく、ユン・ピョウのアクションが素晴らしい、ユン・ピョウのアクションを見るための映画!笑
 今考えるとお話は凄いし、邦題も滅茶苦茶だな笑ってか監督コリー・ユンだったんだ……。『D&D』とか『D.O.A.』とか『ターゲット・ブルー』選べなくなっちゃったけど大丈夫かな(^^;?シンシア・ロスロックって何処行った?

【コ】
『コマンドー』
1985/アメリカ/89分
マーク・L・レスター
コマンドー
 アーノルド・シュワルツェネッガーこと、シュワちゃんの出世作の一つ。アクション巨編。なんでか現代のネット上では異状な人気を誇る。勢いがある映画なのは認めるが……。
 シュワちゃんが暴れる映画としては普通に面白いよね。銃を強盗するシーンとか訳わからんけど、最後の島に上陸してからは最高。格好良すぎるぜシュワちゃん!


【サ行】
【サ】
『サンダーアーム/龍兄虎弟』
1986/香港/98分
ジャッキー・チェン
サンダーアーム
 ジャッキー・チェンがトレジャーハンター「アジアの鷹」に扮するカンフーアクション冒険活劇!
 『グーニーズ』と共に自分の原点である作品。これと『グーニーズ』どっちかが初めて見た映画。何度も見て、トレジャーハンターのジャッキーに憧れて何度も真似事をしました。これも1986年だぜ!

【シ】
『シティーハンター』
1993/香港/106分
バリー・ウォン
シティハンター
 日本の漫画・アニメで有名なシティーハンターをジャッキー・チェンが実写化!ストリートファイターⅡの世界にも足を踏み入れたジャッキー・チェンの奇作!笑
 『下妻物語』『シュリ』などと迷いましたが、うちのブログだったらこれでしょ。黒歴史とか言われてるけど、この映画はジャッキー映画としては普通に面白いんだよ!シティーハンターとして見たらアレかもしれないけど。

【ス】
『スパルタンX』
1984/香港/108分
サモ・ハン・キンポー
スパルタンX
 ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ。香港三銃士がスペインに殴りこみだ!
 『スクラップヘブン』『スティング』『スナッチ』『スターウォーズ』『酔拳』『スリ』など、名作が多い中、やっぱりジャッキー。ジャッキーvsユキーデはジャッキー自身にとしてもベストファイトだから仕方が無い。ってかまさかのジャッキー3連発。


【セ】
『千年女優』
2001/日本/87分
今敏
千年女優
 現実とイマジネーションの融合をテーマにしている今敏監督によるエンターテイメント大作。平沢進の音楽も圧巻。
 今敏監督の作品の中で一番好きです。自然と千年女優の世界に没頭できる。

【ソ】
『ソードフィッシュ』
2001/アメリカ/99分
ドミニク・セナ
ソードフィッシュ
 ジョン・トラボルタが格好良い映画笑 オープニングのクールさは尋常じゃない。
 ヒュー・ジャックマン、ドン・チードル、ハル・ベリーと役者陣が豪華ですが、とにかくジョン・トラボルタが格好良い。あんまり騒がれなかったけど個人的には好きな映画。


【タ行】
【タ】
『第9地区』
2009/アメリカ/111分
二ール・ブロンカンプ
第9地区
 2010年はSF映画の当たり年!インセプション並に新鮮で、インセプション以上に熱いエイリアン映画!
 これも映画館で2回見てしまったんですが、本当に面白いですね。素晴らしいです。大好き。

【チ】
『チョコレート・ファイター』
2008/タイ/93分
プラッチャヤー・ピンゲーオ
チョコレートファイター
 可愛くて強い、自分の理想の女性(笑)ジージャー・ヤーニンと『マッハ』のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督による、超可愛い女の子の超本格的なアクション映画!
 この映画ほど阿部寛が要らない映画も無いと思う笑『沈黙』シリーズと悩みました。まぁ悩むって言っても『沈黙の戦艦』くらいですけどね(^^;


【ツ】
『椿三十郎』
1962/日本/98分
黒澤明
椿三十郎
 エンターテイメント時代劇は50年前に既に完成している!巨匠黒澤と三船のコンビによる痛快娯楽傑作時代劇!
 未だにこれ以上に面白い時代劇が見当たらない。三十郎ほど魅力的なボンクラキャラクターもほとんどいない。


【テ】
『天使の涙』
1995/香港/96分
ウォン・カーウァイ
天使の涙
 世界を震撼させた、ウォン・カーウァイによる『恋する惑星』に続くオシャレ映画第二弾!レオン・ライ、金城武が良すぎる!
 『天使にラブソングを』『天使の眼、野獣の街』『デッド・オア・アライブ犯罪者』など、どれも捨てがたい……でもオシャレ映画代表としてウォン・カーウァイは一本入れときたかった。


【ト】
『トイ・ソルジャー』
1991/アメリカ/112分
ダニエル・ペトリ・Jr
トイソルジャー
 子供版ダイ・ハードと良く言われている、中二病の妄想をそのまま映画化したようなお話だが、かなりリアルで、子供がテロリスト相手に大活躍するわけでもない映画。でも大好き。シリーズの続編は大活躍してたな。
 主演は『グーニーズ』のマイキー、『ロード・オブ・ザ・リング』のサムで有名なショーン・アスティン。「ト」も本当に数々の名作があるんですが


【ナ行】
【ナ】
『NARC ナーク』
2002/アメリカ/105分
ジョー・カーナハン
ナーク
 ジョー・カーナハンの出世作にして最高傑作!麻薬潜入捜査官の死を巡る、刑事たちの苦悩。
 灰色感が凄い良い。アメリカ製ニュー・フィルム・ノワールの傑作だと思う。まぁこれ自分が今作った言葉ですけど。レイ・リオッタ最高!

【ニ】
『21エモン 宇宙(そら)いけ!裸足のプリンセス』
1992/日本/39分
本郷みつる
21エモン
 21エモンの映画。ある星のプリンセスと共に宇宙船の賞レースに出ることになった21エモンたちの活躍!
 知られてないけど、舐めんなよ!ってくらいの名作。何度も見た。大好き。

【ヌ】
無いぞ……(^^;
一応映画1100本くらいは見てるんだけど、無いって凄いな。

【ネ】
『ネイビー・シールズ』
1990/アメリカ/113分
ルイス・ティーグ
ネイビー・シールズ
 特殊部隊映画といえばこれ!
 昔は特殊部隊の傑作映画といえばこれだったけど、今はなんなんだろ??

【ノ】
『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』
1997/ドイツ/90分
トーマス・ヤーン
ノッキン
 笑って泣けて楽しめて心温まって感動する映画。自分の中のトップの一つ。不朽の名作。
 女性にウケるかはわからないけど、この映画が嫌いな男っていないと思う。


【ハ行】
【ハ】
『バッファロー'66』
1998/アメリカ/118分
ヴィンセント・ギャロ
バッファロー
 童貞ボンクラはコレを見て泣け!ヴィンセント・ギャロ渾身の童貞映画!泣けるし、凄い温まる!
 『バス男』『バッファロー'66』『パコと魔法の絵本』『パニッシャー』『パラサイト』『ハリーとヘンダスン一家
』『パルプフィクション』一体どれを選べと言うんだ……しかも三大ボンクラ映画のうち二本入っちゃってるし。でも『バス男』は『ナポレオン・ダイナマイト』だから、こっちになりました。

【ヒ】
『ヒーロー・ネバー・ダイ』
1998/香港/97分
ジョニー・トー
ヒーロー
 格好良すぎて泣ける映画。この映画のラウ・チンワンとレオン・ライほど格好良いヤツなんて見たことない。香港ノワールの傑作!
 『ヒックとドラゴン』も捨てがたいけどね。でもこれでしょ。ジョニー・トーの中で一番好きです。

【フ】
『フォレスト・ガンプ/一期一会』
1994/アメリカ/142分
ロバート・ゼメキス
フォレスト・ガンプ
 ザ・良い映画。トム・ハンクスが素晴らしい。気のせいか良い人役が珍しいゲイリー・シニーズも素晴らしい笑
 これも自分の中のトップの一つ。大好き。『プレデター』と最後まで迷いました。『ブルース・ブラザーズ』『プロジェクトA』『BLOOD the last vampire』『ブラックホークダウン』『ブルース・オールマイティ』など、「フ」も名作ありすぎて困る。

【ヘ】
『ペイバック』
1999/アメリカ/101分
ブライアン・ヘルゲランド
ペイバック
 たった7万ドルのために命をかける男!超ボンクラ男の滅茶苦茶な復讐劇!
 滅茶苦茶面白いってわけじゃないんですが、どうしてこんなに惹かれるんだろう……自分でもわかりません。マグナムとベレッタの不恰好な2丁拳銃がすごい印象に残る。あと、ルーシー・リューはこの映画のルーシー・リューが一番好きです笑。「ハヴァハヴァハヴァ」インパクトありすぎ。生き残ってるし!『ベスト・キッド』(古いほう)と言う選択肢もあった。

【ホ】
『星の王子ニューヨークへ行く』
1988/アメリカ/117分
ジョン・ランディス
星の王子
 エディ・マーフィーの全盛期!超笑えるコメディの傑作!
 小さい頃から大好きで何度も見ました。んで何度も笑いました。『ボルト』『ポリス・アカデミー』『ポリス・ストーリー』とかもあったけど。


【マ行】
【マ】
『マチェーテ』
2010/アメリカ/105分
ロバート・ロドリゲス、イーサン・マニキス
マチェーテ
 偽予告編作ったら面白そうだったか本当に作っちゃったと言うザ・超B級映画。
 くだらねえ。だがそこが良い!デ・ニーロがJBLみたいなことしてるのも大好きです。

【ミ】
『身代金』
1996/アメリカ/122分
ロン・ハワード
身代金
 子供を誘拐された父親が、子供を救うために勝負をふっかけるサスペンス!
 予備知識ゼロで観たらめちゃくちゃ面白かった。メル・ギブソンもゲイリー・シニーズも滅茶苦茶良い!

【ム】
『ムーラン』
1998/アメリカ/87分
バリー・クック
ムーラン
 ディズニーのアニメ。
 特に詳しいわけではないが、妹がやたらはまっていた時期があって、それで自分も3回くらい見た。実際面白いっちゃ面白い。

【メ】
『MEMORIES』
1995/日本/113分
大友克洋
メモリーズ
 『AKIRA』の大友克洋が総監督をしたオムニバスアニメ映画。
 同じ時期にやった『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』に興行的に負けてしまった感はあるんだけど、自分はこちらの方も好き。3つとも面白いし、『大砲の街』はアホ凄い。

【モ】
『燃えよドラゴン』
1973/アメリカ・香港/100分
ロバート・クローズ
燃えよドラゴン
 ブルース・リーの不朽の名作!
 これ観ると強くなった気がするよね。今見ると突っ込みどころありまくりだけども。
 
【ヤ行】
【ヤ】
『山猫は眠らない』
1992/アメリカ/100分
ルイス・ロッサ
山猫
 最高のスナイパー映画!
 もう20年近く前の映画になるけど、これを超えるスナイパー映画って未だ無いと思う。

【ユ】
『ユージュアル・サスペクツ』
1995/アメリカ/105分
ブライアン・シンガー
ユージュアルサスペクツ
 誰が嘘をついているのかがわからない、クライムサスペンスの傑作!
 役者がみんな一癖も二癖もある奴らだか、みんな怪しいんですよ。カイザー・ソゼ!

【ヨ】
『48時間PART2/帰って来たふたり』
1990/アメリカ/95分
ウォルター・ヒル
48時間2
 エディ・マーフィーとニック・ノルティのバディムービーの第二弾!
 古いって言っていいのかわからないけど、古き良きアメリカB級アクション映画なんだよね。

【ラ行】
【ラ】
『ラブファイト』
2008/日本/126分
成島出
ラブファイト
 日本現代版『ベスト・キッド』
 ボクシングシーンもわりかしちゃんとしていて、楽しめるはずです。大沢たかおも良い。

【リ】
『リベリオン』
2002/アメリカ/106分
カート・ウイマー
リベリオン
 クリスチャン・ベールの最高主演作笑。ガン=カタ!
 これですよ。最高ですよ。

【ル】
『ルパン三世 カリオストロの城』
1979/日本/100分
宮崎駿
ルパン
 宮崎駿版の、とても良い人なルパン!
 これも不朽の名作ですね。何度観ても面白いし。「今ここに俺がこなかったか!?」は最高のシーン。

【レ】
『レオン/完全版』
1994/フランス・アメリカ/133分
リュック・ベッソン
レオン
 殺し屋映画のお手本みたいな映画。
 これも嫌いな男はいないんじゃないかって映画。『レスラー』も『レザボア・ドッグス』も良い。

【ロ】
『ロード・オブ・ザ・リング』
2001/アメリカ/178分
ピーター・ジャクソン
ロードオブザリング
 世界的に有名なファンタジー巨編、指輪物語を完全映画化!
 本当にあの世界観を見事に映画化しててまいった。めちゃくちゃ面白かった。

【ワ】
『ワンス・アポン・ア・タイム/天地大乱』
1992/香港/108分
ツイ・ハーク
ワンチャイ
 ジェット・リーが中国の英雄、ウォン・フェイフォンに扮するシリーズの第二弾。
 リンチェイとドニー兄貴のベストファイト。凄すぎ。


 リー・リンチェイに始まり、リー・リンチェイに終わる。そんな「レンタルビデオ屋始めました」。基本的にカンフーと銃弾で戦いまくるレンタルビデオ屋さんですね。
 コメントを考えるのがだんだん億劫になっていく様が目に見えるような文章です笑

 ヌから始まる映画、なんか見たいな……

テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

  1. 2011/05/15(日) 15:35:17|
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悪人

 高田馬場にある早稲田松竹にて『悪人』と『ヒーローショー』の二本立てでやっていたのを鑑賞。見たいみたいと思っていながらも映画館に行き損ねていたので、劇場で見る機会に恵まれてよかった。かなり期待して行った。


邦題『悪人』
2010/日本/139分
監督 李相日
出演 妻夫木聡、深津絵里、岡田将生、満島ひかり、塩見三省、池内万作、光石研、余貴美子、松尾スズキ、永山絢斗、樹木希林、柄本明

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 土木作業員である清水祐一は保険外交員の石橋佳乃と出会い系サイトで出会い、援助交際の様なことをやっていた。ある日清水は佳乃に会いに来るが、佳乃は清水を馬鹿にするかのように目の前で別の男、大学生である増尾圭吾の車に乗り、何処かへ行ってしまう。翌日、死体となって発見された佳乃。行方をくらましている増尾が犯人と疑われ、警察の捜査が続けられるも、増尾が見つかり真犯人が別にいる事がわかり、今度は清水に疑いがかけられる。その頃清水は出会い系サイトで知り合った別の女性、紳士服店の店員である馬込光代と出会い、最初こそ酷い出会いとなってしまったものの、お互いの心情を吐露し、心を通わせていた。しかし清水は自分に嫌疑がかけられている事を知ると強引に光代を連れて逃避行をする。

 『69 sixty nine』や『スクラップ・ヘブン』、『フラガール』の李相日監督による、吉田修一の小説『悪人』の映画化。この映画と『告白』が去年の邦画のツートップだと思う。どっちも他を引き離したバツグンの良さがある。まぁ他って言ってもあんまり見てない気もするけどね(^^;見たとしても『十三人の刺客』とか、毛色の違うものだし。この二つは簡単に言ってしまえばかなり重いドラマ。個人的には『告白』の方が自分にはかなりはまっていて好きなんだけど、自分の周りにはこっちの方が好きな人が多いっぽい。とても丁寧で良い作品であることはわかる。こっちの方がとても王道な作品で、あっちは異色作ではあるから、『告白』を受けつけない人がいるってのもわかる。多分万人に良いと思われるのが『悪人』で、一部に熱狂的に好かれるのが『告白』なんだろう。あと、何でか『告白』の方はもう一回見たいと思うんだけど、こっちは一回見たいとは思わないんだよね。

 ポスターにはこの映画のテーマとも言える言葉、「誰が本当の"悪人"なのか?」と書かれている。もちろん一番その問題に晒されるのは主人公なんだけど、この映画に出てくるのはある意味ほとんどの人間が悪人と言える。誰もが悪人になりうる、そしてそういう人のエゴを炙り出したような描き方をしている。人の悪の部分を真っ直ぐ描いた秀作だと思う。

 そんな映画の中心に置かれる主人公の清水祐一。演じるのは妻夫木聡。

妻夫木

 画像暗くてすいません。援助交際相手の佳乃を結果的に殺してしまう。悪人と言うより、ひたすら運の無い、可哀想な人と言う印象が強い。何をしても上手くいかない貧乏くじを引きまくるときって誰にでもあると思うんだけど、そういうのが一気に来て、上手く捌く事ができずに奈落に落ちてしまった感じ。まだ若いのに車くらいしか遊ぶものが無く、金があるわけでもなく、家の状況的に何かを試す事もできず、夢があるわけでもなく、にっちもさっちもいかない。このまま年をとると『最強伝説黒沢』になってしまうだろう状況。光代の存在だけが救いだったかな。この人がしたことは殺人であり、その行為は悪だけれど、見た人は何か肩を持ってあげたくなる。悪い人じゃないけど、殺人者であるから悪人となる。
 金髪に凄い違和感を感じたけど、演技は断然良い。割と無口な感じの役で台詞は少ないけどその境遇やどうしようもない気持ちは演技で伝わってくる。方言も、自分はそっちの人ではないけど、しっかりしてるように思えた。


 清水と共に逃避行を続ける馬込光代。深津絵里。

深津

 とても真面目な女性。なんか今まで男と縁が無く、何かしらんが一念発起して出会い系にマジに健全な出会いを求めるという、間違った方向に勇気を出してしまった結果清水と出会ってしまった。もうちょっと早く出会っていたら……とも思ったけど、事件前に出会ってても清水に相手にされなかった気もする。タイミングが良いんだか悪いんだか。
 凄い良い。主演の妻夫木くんよりも良かったかもしれない。なんか見入ってしまう。生々しい感情を表現するのが凄い上手いと思った。

 物語の中盤からこの二人の逃避行が始まる。そういえば『マジックアワー』でもちょっとカップル演じたりしてて、色々わらかしてくれたこの二人ですが、当たり前だけど『マジックアワー』とは正反対で重々しくて息が詰まる逃避行。
 そこで清水が自分のしてしまった事を告白する、この映画のハイライトとも言うべきシーンがあるのだが、

告白シーン1
告白シーン2

 凄いよかった。空気を読まずに途中で料理持ってくる店員も笑
 苦しみながら吐き出す妻夫木も良いし、動揺する深津絵里も良い。自然と見入ってしまう。同時上映の『ヒーローショー』にも同じようなシーンがあるのだが、あっちは色々と問題がありすぎて、こっちの方が圧倒的に良い。当たり前だけども。

 特に色々な場所に行くわけでもなく、ある特定の場所に向かい、そこでどうにか生活しようとする、逃避行と言うにはは少し違うのかもしれないけど、やっぱり先に光見えないって言うのはとても苦しいね。どうしようもなさが凄い伝わってくる。見てて可哀相になってくる二人。自分が無理に連れまわしていた事にするために見せた清水の最後の優しさ(泣きながらキスをして首を絞める)とか、ありがちって言えばそうなんだけど、切ないというか、物悲しいものがある。
 

 周りを固める役者さんたちも凄い良かった。
 佳乃を山中に放置した調子の良い大学生、増尾。岡田将生。

 岡田

 格好付ける事にしか興味が無いと言うか、本当に調子こいてるダサい大学生。佳乃を車内から蹴飛ばして降ろして放置して帰っちゃうクソ野郎。下種ってこういう人の事言うんだろう。でも、こういう人本当にいそう笑 大学生がみんなこうなのかって言われたら絶対違うんだけども、一時期あったスーパーフリーの人とかこんな感じなんだと思う。

岡田外道

 かなり近くの人が死んでるのにそれを茶化して大騒ぎしちゃったりする。周りの友人もアホ。一人は良いヤツなんだけど。
 『告白』の方にも出てたけど、とても良い。ああいう熱血教師も、こういうダサい学生も、どっちも良かった。あっちはちょっと現実離れしたキャラクターで、こっちは生々しいキャラクターで、ある意味両極端。作品としての質もそんな感じあるかもしれない。


 清水に殺された石橋佳乃。満島ひかり。

福島

 被害者であるが、この人もこの人で援助交際はやるわ、むしろ金をガンガン要求するわ、終いには清水を脅す、殺されても仕方ないラインに踏み込んでた人。まぁいきなり増尾に蹴飛ばされて混乱してたって事もあるんだけど、こういう自分の事しか考えてない自分勝手過ぎる人ってのもいそう。下種とは言わないけど、クソだとは思う。
 自分は知らない役者さんだった。一緒に見に行った人曰く有名な人らしい。

 この二人は、人間の悪い部分を目立たせて描かれた誘導的なキャラクターだけど、本当にいそうで存在が生々しくて、ちょっと怖くなった。


 被害者、佳乃の父親、石橋佳男。榎本明。

榎本

 当日に佳乃と会ってて、色んな事に納得できなくて増尾に会いに行く。ただ、捜査が進めば携帯のメールから娘が援助交際やってたり金を要求してたりするのがわかっちゃうんだよね。
 いつも脇を固める榎本明だが、一番良かった。自分が今までに見てきた榎本明としても、この映画のキャラクターとしても。スパナを持って増尾に大切な人の事を語るシーンとかとても良い。


 加害者清水の育ての親であり祖母の房枝。樹木希林。

危機

 自分の孫が殺人者であることを上手く飲み込めず、マスコミに翻弄され混乱する祖母。この人が頭を下げるシーンは正解と言うか、それしかないと思った。『半落ち』ではこの人にもらい泣きして泣かされたんだが、今回もこの人に泣かされそうになった。
 『半落ち』『リターナー』『下妻物語』くらいでしか見てなかったので、久しぶりに映画で樹木希林を見た気がする。

 この二人は増尾と佳乃とは逆に、悪人に翻弄されてしまう善人として描かれているように思えた。二人とも本当に良い演技してる。主役二人と共に日本アカデミー賞の役者賞を独占するのもわからなくはない。

 ちょっとだけ出てくる、清水の母親役の徐貴美子も、思いっきりエゴを強調したキャラクターだったけど、よかった。

徐

 自分の実の息子を育てるのを放棄し、あまりにも酷いやり方で捨てといて祖母に「ほんと、良く育ててくれたよ」みたいな嫌味を平気で言える、無責任とかそういうのがわかってない、ちょっとおかしい人。こういう人もほんとたくさんいるよね。
 あれだけの登場シーンでこんなにも嫌なやつだってわからせるのは凄い笑


 ちなみに音楽も日本アカデミー賞を受賞してるんだけど、自分はこの映画での音楽が全然記憶に残っていない。役者たちに見入ってしまったのかもしれないが、久石譲らしさが全くわからなかった。他の作品では割と記憶に残る音楽ばかりつくってるんだけど、なんでだろう……


 監督の李相日。『青~chong~』『69 sixty nine』『スクラップ・ヘブン』『フラガール』と、『BORDER LINE』以外の作品は全部見てるんだけど、今回この作品で良くも悪くも青臭さが無くなったという印象を受けた。『悪人』が特にと言うだけなのかもしれないけど、すごいカッチリした感じ。まぁ良い役者、良い原作、良い作曲者、そして良い監督のこの作品だからカッチリするのは当たり前なのかもしれないけど、個人的には青臭さが好きだったから、この次の作品がどうなるのかとても気になる。一番好きなのは『スクラップ・ヘブン』なんですけどね。もうああいうのは撮れないんじゃないかとも思う。

 テーマみたいになってるある人が悪人か善人かと言う問題は、人類は善か悪か、性善説と性悪説どちらが正しいかと言うようなものに等しい無謀な議題であって、悪人の面もあり善人の面もあるとしか言えない。人間と言うのはある気持ち、ある感情、ある状態を永遠に保つ事のできない生き物であり、なおかつ頭が良く物凄い多種多様な考え方のできる生き物だから、悪の面と善の面は当たり前に混在する。さらに言えばその善とは何か?悪とは何か?人間の尺度で良いのか?など、様々な問題が出てくるので本当に難しい。行動に評価をつけるしかない。
 だから、一応この主人公清水は、その背景に何があろうともとにかく殺人を犯した人物であり、答えとしては悪人となってしまう。ラストに深津絵里が言うように、世間的には清水は悪人である。だが、この映画を見た人は清水を「悪人だ!」と非難する気にはきっとなれないだろうし、本当に悪人なのだろうか?と考えてしまう事もあると思う。それが狙いと言うか、何を以って悪人とするのか、何を以って悪とするのか考えさせる作品になっている。だから、脆弱な答えしか出せない問題と言うか、なんと言うか、人間の決める判断とか尺度って、立ち位置を変えたりするだけで簡単に変わる、本当に曖昧で不安定でわからない、難しいものなんだなぁって思う。でもそんな事わかりながらも社会としては尺度は決めなきゃならないからね。大変だ。

 あのとき清水が佳乃を殺さなかったら、どうなっていたんだろうとは考える。そんな起こってしまった事をあれこれ考えるのは時間の無駄なんだけど、冷静に考えると佳乃が「(清水に)レイプされた!」って警察に言っても、二人でいちゃいちゃしてる映像と金を要求してる佳乃のメールとか、携帯電話に残ってる佳乃に不利な部分がたくさんあるから清水は捕まらない気もするし、ほとぼり冷めたら自分の惨めさに気付いた佳乃は警察にそんなこと言わないとも考えられる。でも、清水はいきなりあんな事言われたら冷静な判断なんてできないだろうし……避けられない事件だったのかね?まぁ起こってしまったんだからどうしようもないんですけども。


 あと、あんまり顔がちゃんと写るシーンないんだけど松尾スズキが出てる。

松尾

 まさか詐欺師とは思わなかったぜ笑 まぁこの人もわかりやすく善人の皮を被ってる悪人と言うキャラ。うちの地元でもおじいさんおばあさんを大量に集めてたまになんかの講演会だか実演販売だかをやってるのを見かけるんだけど、大丈夫だろうか……?


 とりあえず見て損は無い作品だと思う。完成度も高い。何度も見たいとは思わなかったけど、邦画のドラマの最高峰だとは思う。


愛すべき名場面
○清水の告白シーン
○佳男が増尾を問い詰めるシーン
○佳男が増尾の飲み会に乱入するシーンとその後の永山くんのスパナ
○房枝がお金を取り返しに行くシーン
○房枝がマスコミに頭を下げるシーン
○清水が灯台で光代に一緒にいると辛い気持ちになると言う事を告白するシーン
○逮捕される直前の清水の光代絞殺未遂のシーン

愛すべき名台詞
○あんたには大切な人はおるね?その人の幸せな様子を思うだけで、自分まで嬉しくなるような人ですたい……アイツ(娘)にもおらんと思います。おらん人間が多すぎるのよ。今の世の中大切な人がおらん人間が多すぎったい。大切な人がおらん人間は、何でもできるとと思い込む。自分には失うものがなかっち、それで強うなった気になっとる。失うものもなければ欲しいものも無いだけんやろ。自分を余裕のある人間っち思い込んで失ったり欲しがったり、一喜一憂する人間を馬鹿にした目で眺めとる。そうじゃなかとよ。本当は、それじゃ駄目とよ……
○俺は光代が思うとるような人間じゃなか

評価
★★★★☆
(★ 五つが最高。☆は0,5点)



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  1. 2011/05/08(日) 16:10:32|
  2. 映画-邦画
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ヒーローショー

 高田馬場にある早稲田松竹という二本立て映画館で『悪人』と『ヒーローショー』を鑑賞してきました。どちらも真面目な映画だと思ってました。特に『ヒーローショー』の方は暴力を描いた作品と言う事を聞いていて、自分のとても興味のあるテーマなので期待していたのですが、『悪人』の後に見たせいか馬鹿でふざけた映画にしか見えませんでした。『悪人』が普通に良すぎたのかもしれませんが、これを二本立てでやるのは『ヒーローショー』に悪い影響があるような気がしてならない……(^^;
 とりあえず基本的にこけおろすレビューの書き方しますんで、『ヒーローショー』を好きな方は見ないでください。

邦題『ヒーローショー』
2010/日本/134分
監督 井筒和幸
出演 後藤淳平、福徳秀介、ちすん、桜木涼介、松永隼、米原幸佑、林剛史、阿部亮平、落合扶樹

ぽすた

 吉本の養成所を卒業し、「M-1で優勝して1000万勝ち取る!」と口だけは威勢が良いが、実際は仕事もサボり気味で何することもなくだらだら過ごしているユウキ。ある日養成所の元相方である剛志がやってきて、強引に剛史がやっているヒーローショーのアルバイトに入れられる。しぶしぶ従うユウキだったが、ある日剛史とバイト仲間のノボルが女を巡って喧嘩を始め、ユウキは何やらわからぬうちに巻き込まれ、喧嘩は一旦収まったものの怒りの収まらない剛史がチンピラ仲間の鬼丸に声をかけ、ノボルやその友人のツトムに暴行を加え、脅し、金を要求する。巻き添えになってしまったツトムは兄のタクヤに相談し、タクヤはそいつらを退治しようと地元の元自衛官の友人、勇気に声をかけ、剛史、鬼丸、ユウキを呼び出して制裁を加えることに成功する。しかし、制裁の暴力はエスカレートしていき、ついに死人が出てしまう。そんな中同じ名前からかユウキと勇気は微妙な友情が芽生え始め……。


 暴力をテーマする映画に必要不可欠なものはリアリティ。これはマジ。簡単に言うと、銃で撃たれたら死ぬor重傷を負うというようなとてもリアルなダメージの描写。当たり前の事だけど、エンタメ系アクション映画では軽んじられている事が多い。しかし暴力をテーマにするならばそういうのは突き詰めなければならない。そうしないと暴力(笑)になってしまう。真摯な姿勢とは言えないおふざけになってしまう。
 ポスターに「圧倒的なリアリティ」とか書かれてますけど、この映画には暴力のリアリティなんてものは一切ありません。ほんと酷いレベルです。苦笑あるいは失笑のレベルです。リアリティ(笑)まぁリアリティが無いのは暴力に限らないんだけども、この映画がリアリティを誇るって言うのは本当にふざけたことだと思います。ってかこの映画を見てリアルだなぁとか思う人いないだろ。誰がこんな脚本書いたんだ?それとも監督?登場人物が全員頭が悪いアホなので、まず教官はできないし、脚本から頭の悪さも伝わってくるし、ふざけてんのか?と思う。役者はとても頑張っているんだが、いかんせん脚本の酷さを拭えてない。もったいないと思うことも多々。
 ある本当に起こった事件を元にしてあるからそれでリアリティとか言ってるのかもしれないが、だったらそのまま作った方が良かったな。脚色したところ、演出したところ、全てが余計でリアリティを思いっきり崩している。ここまで失敗してるのも珍しいなと思う。


 よく知らないんだけど、主演のお笑い芸人ジャルジャルの二人は頑張ってたよ。
 主人公の鈴木ユウキ。福徳秀介。

おわらいゆうき

 でかい事を言って実際は何もしない、楽して稼ぎたいと思っている絵に描いたような駄目人間。妹と二人で暮らしているのだが、その妹は二次元(笑)。実際お笑い芸人(志望)と言う設定は一切活かされていない。途中の子供を呼ぶところも、警察に止められたのを演技して振り切るところも、お笑い芸人(志望)である事となんら関係が無い。そこら辺をこいつ特有のスキルによって役に立つように描くべきだと思うんだが……あれで良いの?吉本の協力の下だから、吉本に「主人公の設定はお笑い芸人ってことにしてください」とか言われたりしたのかな?
 映画初主演って事だけどとても頑張っている。消費者金融の後の「見殺しにしてごめんなさい!」の恐慌状態になるシーンは中々良かった。

ごめんなさい

 個人的には一番良かったシーン。後は最後の方で剛志の幻覚見るシーンも良いかな。


 もう一人の主人公、石川勇気。後藤淳平。

元自衛隊ゆうき

 元自衛官で腕っ節の強い頼れる兄貴……らしいんだが、完全なミス設定でどう見ても強そうに見えず、毎日腕立て100回腹筋1000回やってると言う台詞の嘘臭さや暴力行為の素人っぽさ、結局最後にはチンピラ1人に半殺しにされてしまう弱さなど、井筒監督は自衛隊に恨みでもあるのか?っていうような酷い描かれ方。任期で自衛隊を除隊したのか、途中で辛くて辞めてしまったのか?レンジャーって確か超エリートなんだけど、「レンジャー訓練」云々って台詞があったから、この人は優秀な自衛官だったのかな?でもそんなエリートっぽさはないから、おそらく途中除隊ですよね。落ちこぼれなのかな?でも自衛隊ってそうそう任期以外での除隊なんてさせてくれないって聞いたんだけどな……自衛隊について何の知識も無い人間が脚本書いたのかな?(または設定)そのせいでよくわからん馬鹿になってしまった。脚本が馬鹿なのか監督が馬鹿なのかわからないです。元自衛官って言う設定はいらなかったな。暴力の訓練を受けた人間であるはずなのに、暴力シーンで何の現実味も持たせられてないっていうね。
 母親がなんか若い男と付き合ってるんだが、その家庭の歪みから良い父親になりたいって言う思いに繋がるんだろうけど、馬鹿な友人に持ち上げられてリンチのリーダーになるヤツが良い父親になりたいとか言っても全然同情できない。
 この人もまぁ演技は頑張っていたけど、キャラに致命的なミスがあったからどうしようもない。この人が恋人に「人を殺してしまった」事を告白するシーンはこの映画の見せ場なんだろうけど、この映画の直前に見た『悪人』にも同じシーンがあって、妻夫木が普通に良かったから、どうしても比べちゃって……しかも妻夫木のキャラの方は同情の余地がまだあるんだけれど、この人の場合どう考えても自業自得だし、死んでしまうという結果が簡単に予想される行為を自ら率先してやってたので全然同情できなかった。『悪人』の方は殺す気が無かったと言うのはわかる気はするが、この人は調子に乗ってリンチしたら結果死んじゃいましたって様な事。馬鹿。


 勇気の恋人でバツイチ子持ちの江沢あさみ。ちすん。

あさみ

 勇気の恋人。関わり的なものは基本的にそれだけ。そんなに必要なキャラに思えない。勇気に人を殺した事の涙の告白をさせるためだけにいるキャラ。あと、この人の子供関連のエピソードがあってそれにユウキも巻き込まれるんだけどそれがもう本当に酷い。
 あさみは離婚した男との間に1人の子供がいて、親権を男側に取られてて子供に会いたくても会えない状態。そんな中男が死んでしまったと言う情報が入る。あさみは子供に会いたいがためだけに(特に男に対しては何も思ってない)葬儀に行くが、男側の家族に子供と会うのを許されず、追い出されてしまう。どうしようもなく途方に暮れていたあさみは、勇気とユウキの協力により子供と会い、鴨川シーワールドに遊びに連れて行くことに成功する。久しぶりに会い、子供と親交を深めたあさみはまた会う約束をして子供をこっそり男側の家に帰す。
 と言うお話。これふざけてるでしょ。脚本書いた人馬鹿でしょ。不謹慎極まりない上に、あさみのやっている事は完全な誘拐であり犯罪。逮捕されても文句言えない。(じっさい警察の検問に引っかかりかけるけど、そこは全然意味のわからないユウキの演技と警察のふざけた職務怠慢によって解放される。井筒監督は千葉県警にうらみでもあるのか?っていうくらい酷い描かれ方をしている)残念ながらあさみはこれから先、二度と子供に会えないかもしれないですね。あと、元夫が死んだ状況をチャンスと考えて子供を攫って鴨川シーワールドに遊びに行くあさみ。こういうのを不謹慎って言うんじゃないの??この映画の登場人物はほぼ全員モラルが欠けてるよ。
 ちすんって人は初めて見たんだけど、この映画の中じゃとても普通な女優だった気がする。
 

 勇気に報復を頼むツトムの兄のタクヤ。林剛史。

たくや

 詐欺会社の幹部だか社長だかをやっている、所謂DQNな兄ちゃん。鬼丸なんかよりもこいつの会社の方がよっぽどバックに暴力団が付いている気がする。親父が知事だかなんかをやっていて実家が裕福。このキャラも馬鹿も馬鹿で、極めつけは殺人が起きちゃって(どっちも死んでなかったっぽいけど。)これから死体を処理しようとしているところに、簡単に第三者を呼んで死体の処理を頼み、案の定口止め料を要求されるところ。正気ですか……?
 とても良い演技してた。調子こいた頭の悪い兄ちゃんを好演。あんまり覚えてないけど数ある迷言を残した気がする。「本気モードはいっちゃったよぉ」とか(笑)こんな感じの人いそう。良い。


 鬼丸、剛志に脅されたノボル(左)とツトム(右)。松永隼、米原幸佑。

ノボルとつとむ

 暴行を受け、金をもってこいと脅されるのだが、原因はノボルが剛志の女を寝取ったため。女とSEXして剛志に疑われているときにこれ見よがしに「あー腰いてえ」って言う。

レッド嫌味

 こんなドアホはぶん殴られて当然でしょ。女もクソだけど、はっきり言ってこいつもクソ野郎。自業自得でどっちもどっち。ただ巻き込まれただけのツトムは可哀想だけど、馬鹿な兄貴に相談してしまったのが運の尽きだった。
 全然知らない初めて見た人たち。普通。


 ユウキの元相方の剛志。桜木涼介。

元相方

 ぶれてるけど右の人ね。チンピラっぽい見た目だが格好だけで、ショーの最中にまさかの奇襲をかけたにも関わらずとてもとてもひょろいノボルに馬乗りになられてボコボコにされる超弱い人。強い鬼丸が近くにいると調子にノるどうしようもなくダサい人間。良い所は何一つ描かれてない気がする。後輩の面倒見は良いのかな?こういうタイプの先輩は自分は大嫌いだけども。だからかやっぱりこの人が死んでも悲しいとも悲惨とも残酷とも思えず、自業自得だよなとしか思えなかった。
 全然知らない初めて見た人。それなりに上手い役者なんじゃないかと思う。こういう役だけかもしれないけど。


 剛志のチンピラ仲間の鬼丸。阿部亮平。

鬼丸

 別に暴力団関係者とかではなく単なるサーファーショップの店員。柄がとても悪く、すぐ暴力振るうし、金脅し取ろうとすぐけど、実際この人が強いんだか弱いんだか全然わからない。異状にタフではある。そのタフさはリアリティ(笑)なんか弟役もいるんだけど、そっちの方が強いっぽい。なんで一緒に行かなかったんだろうね?鬼丸の弟は勇気より強い(ってか、勇気がたぶんクソ弱い。ラストの描写だとチンピラ1人に半殺しにされる元自衛官《笑》)そしたら何にも起こらず鬼丸軍団大勝利!で全部丸く収まったのに。
 『クローズZERO2』の鳳仙の的場闘志の人じゃないか!良い怖い顔してるよね。好きです。良いチンピラっぷり!


 一応これがメインキャラかな。前半はこいつらのやりとりで、真ん中に問題の制裁生き埋めシーンがあって後半はぐだぐだのロードムービーになる。中々ハチャメチャな展開。

 問題の暴力シーンは、ところどころにあるが、暴力をテーマにしてる割には本当に素人レベルのありえない描写ばかり。

 最初の暴力シーンは剛志とノボルの喧嘩。

暴力マウント

 グダグダやって唇から血が出るくらいで終わる。なんて迫力の無いマウントパンチなんだろう……どうみても殴るつもりで殴ってない。ショーの放送事故っぽい雰囲気にはちょっと笑ってしまった。

 次の暴力シーンは剛志が鬼丸とその弟を引き連れてノボルとツトムを専門学校(のようなところ)で脅すシーン。

暴力すね蹴り

 鬼丸弟による、まさかのツトムへのスネキック。しょぼすぎて吹いた。確かにそれは痛いよ。でもお前スネキックって……とりあえず周りに人がいすぎ。絶対に誰かしらが管理人さんに言って、管理人さんは警察を呼ぶ。でも何故かそうはならない。白昼堂々人がたくさんいるところでなにやってるんだよ。


 んでついにクライマックス(?)のノボル、ツトム、タクヤ、勇気、勇気の舎弟の5人による、鬼丸と剛志へのリンチ。ユウキも軽く殴られるが、ほとんど無関係だったので被害は少なかった。

集団暴力

 長く凄惨に描きたいのはわかるけど、何度も言うけどこのシーンのおふざけっぷりは本当に酷い。喧嘩に慣れているようには全く見えない勇気の身のこなしや、ゴルフクラブで何度も殴打され頭に金属バットのフルスイングを喰らっても生きてて、自力で逃げ、次の次の日には普通に歩いて報復に来るタフな鬼丸など。見るに耐えない。ゴルフクラブで人を殴ったら大怪我をする、打ち所によっては簡単に死んでしまう事を監督、脚本の人は知らないのだろうか?金属バットで頭をフルスイングされたらほぼ確実に死んでしまうとは監督、脚本の人は思わなかったのだろうか?ってかスタッフの誰かがここで「これはありえないでしょ」って突っ込まなかったのだろうか?どう考えても暴力に対する態度が不真面目極まりない描写。


 そして最後の暴力シーンとして鬼丸とその弟の勇気への報復があるのだが、正確に言えばシーンが無い。なんと描かれていないのである。おそらく借りたばかりでタクヤも知らないだろうユウキとあさみの秘密のアパートに突然包帯ぐるぐる巻きの鬼丸が弟を引き連れてやってきて、次のシーンではユウキはもう血まみれで倒れているのだが、そういう暴力の連鎖はちゃんと描かなきゃ駄目だと思う。そういうところを凄惨に描く事でリアリティってのが生まれて来るんだと思う。これではもはやギャグだ。しかも、普通に生きてるけどコレで鬼丸的には良いの?何がしたかったのよ???どうやってこのアパートを鬼丸たちが知ったのか?と言う問題、鬼丸の異状なタフさの問題、鬼丸弟に勝てない勇気の問題、などなど、問題だらけの最低のシーンである。おふざけにも程がある。


 問題があるシーンは他にもあり、鬼丸たちが乗ってきた車が事故ってしまい、タクヤが「車から足がついたら俺はおしまいだよー」とか勇気に泣き付くと言う展開があるんだが、その事故が整合性が無いと言うか、無理がある。どんだけご都合主義なんだよと。頭が悪い脚本。どうして監督はこの展開をOKとしちゃったの???


 ラストは勇気に「家に帰って実家を手伝え」と言われたからか、ユウキが実家に帰って両親がやってる屋台を手伝って終わると言う、監督が何を言いたいのか全然伝わらない終わり方。だってこれ、主人公が夢諦めて暴力事件に巻き込まれて東京は怖いところだってなって実家に泣き帰っただけでしょう。なんなのこれ?
 しかもエンディングテーマがピンクレディーのS.0.S.ってほんとにふざけすぎでしょ。逃げすぎ。最後の最後まで真面目にやってクソ映画なのか、ふざけてやってる映画なのか、判断がつきませんでした。タイトルも「ヒーローショー」で良いのか??
 主人公が抱える将来の不安と言うか、直視できない怖さと言うか、主人公が大切なモノは自分の命と答えてしまうシーは切ないというか、とても良い。こういうのなんていうんだろう。将来に対するただぼんやりとした不安?虚無?自分すら騙せてないのが悲しい。だけどそれでも何にもやれないのは主人公が駄目人間過ぎてちょっとね……暴力とか描かないで、そっちだけ描いてれば良い映画になったかもしれないのに。



 自分は現在24歳で、20年近く格闘技をやってきてる。少林寺拳法、柔道、ボクシング、総合格闘技などに触れてきた。武道である少林寺拳法を最初に習ったから護身の思想は身に付いているし、暴力に対して考える事も色々あるし、自分が描きたいテーマも暴力である。ってか良い出来ではないけど卒論も暴力論でやった。だから、暴力テーマにした映画であるのは楽しみだったし、見てみてこのように不真面目な描き方なのにリアリティとか言い出すこの映画は不愉快に感じるし、名のある監督がこんな映画を作っちゃう事がとても悲しい。暴力シーンを売りにしてるのにその暴力がハチャメチャなのは、それが井筒監督の世界観なのかな。

 とりあえず自分には真面目に観たら酷い映画にしか見えませんでした。ってか最後まで真面目に作ってるんだかふざけているんだか判断に困った。暴力の描写がおふざけレベルだから、ギャグとして見るならまだ楽しめるのかもしれないな……。


愛すべき名場面
○消費者金融のシーン
○幻覚を見るシーン

愛すべき名台詞
特に無し

評価
★☆
(★ 五つが最高。☆は0,5点)

予告編↓


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  1. 2011/05/08(日) 16:09:21|
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プロフィール

成川ジロー

Author:成川ジロー
暴力は嫌い。
お酒も嫌い。
女性に弱い。
お金は無い。
誠意はある。

評価は
★=1
☆=0,5
五つ星=★★★★★が最高評価です。

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